上半期は米国が世界最大のLNG輸出国に、下半期はフリーポートLNG火災で減少見込む
(米国、EU、英国、ロシア、カタール)
ヒューストン発
2022年07月26日
米国エネルギーブラック ジャック 賭け 方局(EIA)は7月25日、米国が2022年上半期(1~6月)に世界最大の液化天然ガス(LNG)輸出国になったと発表した。同期のLNGブラック ジャック 賭け 方日量平均112億立方フィート(約3億1,700万立方メートル)に上り、2021年下半期(7~12月)比で12%増加した。EIAはルイジアナ州サビーンパスとカルカシューパスや、テキサス州コーパスクリスティなどのLNG施設拡張によるLNG生産・輸出能力の拡大や、国際的な天然ガス・LNG価格の上昇、欧州を中心とした世界的な需要の増加を要因に挙げた。
欧州各国は2021年末以降、特にロシアによるウクライナ侵攻を契機としたロシアからのパイプライン輸入の減少分や、歴史的に少ない天然ガス在庫不足を埋めるため、LNG輸入量を増やしている。EUと英国のLNG輸入量は、日量平均148億立方フィート(約4億1,900万立方メートル)となった。そのうち米国が47%、カタールが15%、ロシアが14%を占めている。EUと英国にとって最大のLNG輸入先は2021年に続き、2022年上半期も米国だった
米国にとっても、EUと英国が最大のLNG輸出先となっており、2022年1月から5月のLNG輸出量の71%に当たる日量82億立方フィート(約2億3,200万立方メートル)はEUと英国向けだった。
なお、2022年6月の米国のLNGブラック ジャック 賭け 方、同年1~5月の平均輸出量である日量平均114億立方フィート(約3億2,300万立方メートル)より11%減少した。EIAは輸出量の減少について、主にテキサス州フリーポートLNG(FLNG)輸出施設の火災事故による操業停止が原因だとしている。
FLNGでは6月8日に火災が発生し、FLNGは当初、メディアの取材に少なくとも3週間、操業を停止すると回答していたが(2022年6月13日記事参照)、6月14日の発表では、規制当局の許可が得られ次第、約90日後の部分的な操業再開を目標とするほか、プラントが完全稼働に戻るのは2022年後半を見込むなど、稼働停止の長期化を明らかにしていた(2022年6月15日記事参照)。さらに、30日には、米国運輸省パイプライン・危険物安全管理局はがFLNGに対して再稼働に向けた安全命令を出し、必要な対応を実施するよう求め、再稼働に向けた影響が懸念されている(2022年7月1日記事参照)。EIAはFLNGの火災事故の影響を受け、2022年下半期のLNGブラック ジャック 賭け 方減少すると見込んでいる(2022年7月14日記事参照)。
(沖本憲司)
(米国、EU、英国、ロシア、カタール)
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