英政府、カジノ 無料
(英国)
ロンドン発
2022年05月30日
英国政府は5月26日、革新的かつ持続可能な航空産業の構築に向けた10項目の計画を発表した(詳細資料)。同計画は、航空産業の持続可能な発展や、世界における英国航空産業の影響力とリーダーシップの強化、新技術のポテンシャルの把握と活用、就業支援や研修などを通じた次世代を担う航空分野従事者の能力開発などの項目で構成しており、企業と連携して航空部門のよりよい、また、よりグリーンな回復に取り組むとしている。
政府は2050年までの航空業界のネットゼロ(ジェットゼロ)達成に向け、持続可能な航空燃料(SAF)の使用を加速させ(2022年5月24日記事参照)、水素、電動航空機などの開発を支援するほか、2022年中にジェットゼロ戦略を発表するとした。また、ドローンや電動垂直離着陸機(eVTOL)などの新技術の活用のため、技術開発者への支援拡大に向けた英民間航空局(CAA)への追加資金提供を行うとしている。さらに、国内のドローン産業の目標に関して声明を発表する予定ともした。
電動航空機については、英国のクランフィールド大学が4月に、英国で設計・製造された電動航空機で初の飛行を成功させている(同大学の4月29日付発表)。ドローン活用では、英医薬品向けドローンのスタートアップのアピアンと国営医療サービス(NHS)により、南部ワイト島への抗がん剤配送の実証実験が行われている。実験が成功した場合、7月から実際の配送を開始する予定としている(前述の10項目の計画の詳細資料参照)。
政府はそのほか、新型コロナウイルス感染拡大の経験も踏まえ、将来のパンデミックに備えた入国時の保健関連のチェックの自動化や手続きのデジタル化に追加投資を行うとした。また、非接触の旅行の普及に向け、デジタル旅行証明の使用に向けた取り組みを促進するとしている。
計画の実施に向けて、航空評議会(Aviation Council)の発足も発表。航空省と業界団体の代表が共同で議長を務め、航空業界や省庁、自治政府の代表者が参加し、航空政策の策定などを行う予定としている。
(島村英莉)
(英国)
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