大統領が中米とキューバを歴訪、移民問題の根本的解決への協力を強調
(メキシコ、グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、ベリーズ、キューバ)
メキシコ発
2022年05月11日
メキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール(AMLO)大統領は5月5~8日に、中米のグアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、ベリーズ、カリブ海のキューバを歴訪した。AMLO大統領の米国以外の外国訪問はこれが初めて。AMLO大統領と各国首脳との間で協議された主な内容は以下のとおり(5月6日付(1)、5月6日付(2)、5月7日付(1)、5月7日付(2)、5月8日付、5月9日付大統領府プレスリリース)。
- グアテマラ:税関協力や一時就労ビザの発給円滑化も含めた国境地帯の人的・物的交流の拡大、メキシコの協力による植林プロブラック ジャック webクト(注1)や若年層職業訓練プログラム(注2)の展開。
- エルサルバドル:植林プロブラック ジャック webクトと職業訓練プログラムの成果確認と同プロブラック ジャック webクト予算の拡大(両国政府が同額出資)。
- ホンジュラス:植林プロブラック ジャック webクトと職業訓練プログラムにおける協力強化、ホンジュラス政府が進める電力改革へのメキシコ政府の支持表明、電力系統結合や石油資源開発における協力。
- ベリーズ:植林プロブラック ジャック webクト開始の合意、ベリーズの対メキシコ輸出産品に対するメキシコの関税免除、マヤ観光鉄道(関連ブラック ジャック ゲーム)をベリーズまでつなげるプロブラック ジャック webクトの検討。
- キューバ:米国の対キューバ経済制裁早期解除の要請、観光促進分野の協力、新型コロナワクチン開発や医療分野の人材育成を視野にいれた協力協定締結。
グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラスにおいてAMLO大統領は、米国でウクライナへの軍事支援予算300億ドルが早々に承認されたにもかかわらず、バイデン大統領が2021年1月の就任当初に約束した総額40億ドルの対中米開発協力予算が米国議会で一向に承認されないことを問題視し、メキシコ南部や中米から米国への移民流入を阻止するためには、同地域における貧困を撲滅する根本的な対策が不可欠、との主張を繰り返した。
第9回米州首脳会議への全域内国の参加を要請
AMLO大統領は、今回歴訪した全ての国において、パンデミックにより米州の多くの国が経済的、社会的な打撃を受けている状況に鑑み、これらの課題を克服するための協力に向けた対話は、米州の全ての国に対して開かれているべきだと主張し、2022年6月6~10日に米国ロサンゼルスで開催される第9回米州首脳会議には、キューバ、ベネズエラ、ニカラグアも含めた域内全ての国が招かれるべきだと繰り返し述べた。他方、米国務省のブライアン・ニコルズ西半球担当次官補は5月2日、米州民主主義憲章を尊重していないという理由の下、バイデン政権としてこれら3カ国を米州首脳会議に招待する意向はないことを明らかにしている(主要各紙5月3日)。
(注1)小規模農地を所有する農村の人口に対し、果樹や木材用の樹木を植林することを条件に補助金を支給する「命を植える(Sembrando la Vida)」プログラム。AMLO政権下でメキシコ南部を中心に展開されているが、メキシコの資金協力の下、中米3カ国でも実施されている。
(注2)就労も就学もしていない30歳未満の若年層に対し、企業などにおける職業訓練を条件に補助金を支給する「未来を建設する若者(Jovenes Construyendo Futuro)」プログラム(関連トランプ ゲーム ブラック)。メキシコ政府の協力でエルサルバドルでも展開されている。
(中畑貴雄)
(メキシコ、グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、ベリーズ、キューバ)
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