エンデミック移行期の新たな新型コロナ感染対策を発表、4月から適用
(マレーシア)
クアラルンプール発
2022年04月05日
マレーシア国家安全委員会(NSC)は4月1日、同日から適用する新たな感染対策を発表した(NSCウェブサイト)。同国が4月からエンデミック(一定の季節や地域に流行する感染症)への移行段階に入ることを受け、政府は3月上旬に、従来の標準作業手順書(SOP)を一本化することを発表していた()。なお、政府は、一部対象者(注)はブースター接種を受けなければ4月以降は「ワクチン完了ステータス」を失うと数次にわたって警告していたが(関連カジノ 無料 ゲーム アプリ)、3月31日夜に急きょこの方針を転換。これら対象者に対してさらに3カ月の猶予を与え、その間ブースター接種を完了するよう促している。
今回発表したのは、1つのSOPと9つの分野別ガイドライン〔(1)交通、(2)教育・介護施設、(3)小売り・飲食、(4)屋内勤務スペース、(5)屋外勤務エリア、(6)イベント・集会・娯楽・観光施設、(7)宿泊施設、(8)宗教活動・結婚式・葬式、(9)スポーツ・レクリエーション)。これら分野を含めて全ての活動が許可され、施設収容人数や営業時間に対する制限もなくなる。一方、感染リスクが高いとされるナイトクラブは閉鎖を継続する。
SOPは「施設責任者」「従業員」「個人」の3つのグループ別に日常生活での義務を規定するもので、公共スペースで何らか活動を行う場合に常にこれを順守する必要がある。事業所の営業時間や、アプリによる入場登録、マスク着用、ソーシャルディスタンス確保、感染管理などについて、全17ページで指針をまとめている。
例えば、マスク着用が不要なのは、自宅やホテル室内、個人の勤務スペース、スポーツ・レクリエーション時、自家用車内、食事中、パフォーマンス時(歌唱や演説など)、5歳以下の幼児、脳性まひなど特殊事情がある場合、呼吸器疾患がある場合のみ。3月末にSNSなどで、マスク着用義務が撤廃されるとの誤報が出回ったが、NSCはこれを否定していた。
SOPの末尾には、ワクチン接種ステータスの考え方や、ステータス別の順守事項も記載されている。ワクチン未完了者については、必需品の買い出しや宿泊施設の利用時、医療サービスの利用、キャリアや生計に関連する活動など、一定の活動が認められる。
(注)60歳以上の高齢者、シノバックまたはシノファーム製ワクチンを2回接種した18歳以上の成人。当初は2月末日までに接種を終えなければ、3月以降ワクチン完了ステータスがなくなるとしていた。
(吾郷伊都子)
(マレーシア)
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