2月の自動車生産、稼働日の増加で急回復
(アルゼンチン)
ブエノスアイレス発
2022年03月09日
アルゼンチン自動車製造業者協会(ADEFA)は3月4日、2月の自動車(トラック、バスを除く)の生産台数と輸出台数を発表した。生産台数は前月比2倍、前年同月比72.7%増の3万7,661台、輸出台数は前月比2.2倍、前年同月比33.0%増の2万24台だった(添付資料図1、2、表参照)。
生産台数の急回復は、工場稼働日の増加が主な要因だ。2月は新型コロナウイルスのオミクロン株による感染拡大とバケーションシーズンが重なり、稼働日が少なかった。前年2月も従業員の休暇とメーカー4社が生産ラインの調整を行ったなどの特殊要因により稼働日数が少なかった。ADEFAは「半導体不足の問題や世界レベルの物流制約が依然として存在することを念頭に置きながら、今後数カ月間の状況を注視する」としており、これらの制約が引き続き自動車生産に影響を及ぼす可能性があるとみられる。
またADEFAは、自動車・自動車部品およびバリューチェーン振興法(2021年9月10日記事参照)、Eモビリティー促進法(以前は持続可能なモビリティー促進法と呼称、関連ブラック ジャック ディーラー)の2法案の早期可決に期待を示した。これらの法案は、2月の臨時国会で審議される可能性があったが、臨時国会そのものが開かれなかったため、現在も審議待ちの状態が続いている。
2022年2月の自動車の国内販売は、堅調だった1月から一転して減少した。アルゼンチン自動車販売代理店協会(ACARA) によると、2月の自動車国内販売(新車登録)台数(トラック・バスを含む)は前月比34.7%減、前年同月比6.0%減の2万7,915台だった(添付資料図3参照)。2月25日付の現地紙「クロニスタ」(電子版)は「販売できる自動車があれば新車登録台数はもっと伸びた」「世界的な制約(半導体不足と物流の混乱)に加えて、国内の制約(輸入規制)により供給不足の問題に直面している」とのACARAの見方を伝えている。
(西澤裕介)
(アルゼンチン)
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