米CDC、対象者に4回目の新型コロナワクチン推奨、J&J製接種者にはmRNA型の追加接種を
(米国)
ニューヨーク発
2022年03月31日
米国疾病予防管理センター(CDC)は3月29日、同日の食品医薬品局(FDA)の発表(2022年3月30日記事参照)を受けて、50歳以上と特定の免疫障害がある人を対象に、ファイザー・ビオンテック製、またはモデルナ製のmRNA新型コロナウイルス用ワクチンの2回目の追加接種(通算4回)を推奨すると発表した。
CDCは発表で、オミクロン株が流行していた時期にワクチン接種を受けていなかった人の死亡率は、追加接種が完了していた人に比べて21倍、入院率は7倍だったとし、追加接種まで受けることの重要性を訴えた。
CDCのロシェル・ワレンスキー所長は発表で「2回目(通算4回目)の追加接種は、特に新型コロナウイルスに感染した場合に重症化しやすい65歳以上と、50歳以上で基礎疾患のある人が受けることが極めて重要で、これらの人々は現時点で接種を受けることで得られる恩恵が最も大きいと考えられている」とした。
また、CDCは同日、1回で接種完了とされている、18歳以上を対象としたジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製のワクチンを接種した人に対して、追加接種に関しては、1回目の接種から2カ月以上が経過した後、ファイザー・ビオンテック製やモデルナ製のmRNA型を接種するよう推奨した。その理由として、J&J製ワクチン接種後にまれに見られる血小板減少症候群を伴う血栓と、ギランバレー症候群のリスクを挙げた。また、異なるワクチンを接種した場合は、同種のワクチンを接種した場合と比較して、同等以上の抗体反応を示す臨床試験データが出ていることを考慮したためとした。同データはオミクロン株が流行していた約3カ月間に、10州で8万287件の救急・緊急医療と2万5,244件の入院事例を調査した結果とされる。同データによると、入院の予防という面でのワクチン有効率は、J&J製の1回接種では31%、同社製2回接種では67%、同社製1回とmRNA型1回の接種では78%、mRNA型3回接種では90%だったという。
(吉田奈津絵)
(米国)
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