イングランドで新型コロナ関連規制強化、在宅勤務を勧告

(英国)

ロンドン発

2021年12月09日

英国のボリス・ジョンソン首相は12月8日、新型コロナウイルスに関する記者会見を実施外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。国内で新たな変異株「オミクロン」の感染が拡大していることを受け、入院患者や死者の急増の恐れがあるとして、9月に発表した緊急時の対応策「プランB」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)への移行を発表、イングランドの新型コロナウイルス関連規制を強化するとした。(関連ブラック ジャック トランプ)。

概要は以下のとおり(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)で、詳細ガイダンスは近日中に発表する予定。

  • 12月10日から映画館や劇場など大半の屋内施設でマスク着用を義務化。ただし、飲食店などホスピタリティー施設については義務化の対象外。
  • 12月13日から可能な限りの在宅勤務を勧告。
  • 12月15日からナイトクラブや大規模イベント(500人以上の屋内イベント、4,000人以上の屋外イベント、その他1万人以上のイベント)入場時のワクチン接種証明書、または迅速抗原検査の陰性証明書の提示を義務付け。

マスクの着用義務化に関する規制については12月9日に、それ以外の規制については同13日に議会に提出するとしている。

英国政府は今回の規制期間を6週間とし、施行から3週間後に見直しを行うとしている。一方で、市中感染が増加している中で生活への支障を最低限とするため、オミクロン感染者との接触があった者への対応について、従前の10日間の自主隔離義務(ジョンソン首相、ブラック ジャック)から、日々の新型コロナウイルス感染検査実施に置き換える考えも示した。

ジョンソン首相は会見で「われわれができる唯一かつ最も重要なことはワクチンを接種することであり、順番がきたらすぐにブースター接種をすることだ」とコメント。また、ブースター接種の有効性、オミクロンの重篤度、オミクロンの感染拡大速度、入院率の4つのデータを引き続きモニターするとした。同首相は、オミクロンの感染拡大抑止にブースター接種が有効なことが明らかになり、十分な人々に対して接種が行われれば、以前のように規制の緩和を進められるとした。

政府によると、英国の8日時点のオミクロン感染者数は568人、7日時点のワクチン3回目接種(ブースター接種を含む)の回数は2,130万859回で、接種率(注)は37.0%。

(注)12歳以上の人口に占める割合。

(山田恭之)

(英国)

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