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(アルゼンチン)
ブエノスアイレス発
2021年09月21日
アルゼンチン政府は9月13日、政令617/2021号を公布し、即日施行した。施行翌日から18カ月間、メルコスール域外からの環境対応車の低関税輸入枠を設定した。低関税輸入枠は4,500台で、そのうち4,275台をアルゼンチンで自動車を生産している製造業者に、残りの225台を輸入業者に割り当てた。政府がアルゼンチン自動車製造業者協会(ADEFA)の要望に応えた。
環境対応車を含む自動車の輸入関税は通常35%のところ、施行後は0~5%の低関税が適用される。対象となるのは、ハイブリッド自動車、電気自動車(EV)、燃料電池自動車で、メルコスール共通関税番号のNCMコード(関税分類番号)は次のとおり。
8703.40.00、8703.50.00、8703.60.00、8703.70.00、8703.80.00
環境対応車の低関税輸入枠はこれまで、2017年5月から2020年5月までの3年間で6,000台の枠、2020年11月から2021年5月までの6カ月間で1,000台の枠が設定されていた(関連ブラック ジャック ディーラー)。2020年11月から6カ月間の割り当て状況をみると、トヨタが485台と枠の約半分(48.5%)を占めた(添付資料表参照)。
今回、自動車輸入業者にも全体の5.6%にすぎないが、輸入枠が割り当てられた。2017年5月に導入された輸入枠では、当初は自動車輸入業者にも割り当てられていたが、2019年3月以降は自動車製造業者に限定。2020年11月導入の輸入枠も自動車製造業者に限定された。
政府は、環境対応の新技術導入の阻害要因は、環境対応車の価格の高さと消費者の認知度の低さにあるとしており、環境対応車の将来的な国内生産を念頭に、環境対応車の流通量を増やすために低関税輸入枠を設定した。また今後、EVの生産やリチウムに関連するバリューチェーンなど、持続可能なモビリティー向けのインセンティブ導入に関する法案を国会に提出する予定。環境対応車の国内生産を後押しする構えだ。
(西澤裕介)
(アルゼンチン)
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