オークランドを新型コロナ警報レベル3に1段階引き下げ
(ニュージーランド)
シドニー発
2021年09月21日
ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相は9月20日、オークランドに対する新型コロナウイルスの警報レベルを1段階引き下げ、翌21日午後11時59分からレベル3に移行すると発表した。また、少なくとも今後2週間はレベル3を継続するとした。オークランド以外の地域におけるレベル2の設定は維持する。
同国では、オーストラリア・シドニーからもたらされたデルタ型変異株による市中感染が急拡大したため、4段階ある警報レベルを再び最高位に引き上げていた。ただし、感染者のほとんどがオークランドで確認されていることから、オークランドのみレベル4の制限措置を継続していた(2021年9月14日記事参照)。
レベル3となったオークランドでは、必要不可欠な外出以外は自宅にとどまることが強く推奨される。ビジネスでは、顧客との接触を避け、職場の衛生対策を講じた場合には再開できるが、可能な限り在宅勤務を行うことが求められる。小売業や飲食業などはオンラインや電話での販売に限定し、非接触型配送などによる受け渡しのみ可能となる。図書館や美術館などの公共施設、フードコート、ジム、公園などは閉鎖される。学校も可能な限りオンライン学習を実施する。なお、政府が認める必須事業に従事し、オークランドとそれ以外の地域の往来が必要な労働者は、これまでと同様、過去7日以内の感染検査の受検証明が必要となっている。
オークランド以外の地域では、学校や公共施設、企業やレストランなどは既に営業を再開している。今回の発表では、9月22日からレストランやショッピングモールを含む屋内施設の収容人数について、これまでの最大50人から100人に拡大するとした(屋外では引き続き最大100人)。
警報レベルの設定については、10月4日に再度見直しを行う予定となっている。
(住裕美)
(ニュージーランド)
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