エチオピア、入国後の自主隔離を条件付きで免除

(エチオピア)

アディスアベバ発

2021年08月25日

エチオピア保健省傘下の公共衛生研究所が2021年8月19日付で新型コロナウイルス感染症対策を定めた規定(Directive No.803/2021PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))を更新し、これまで入国後に必須だった自主隔離期間(一般7日間、外交官14日間)を条件付きで免除した。

自主隔離期間の免除条件は、(1)新型コロナウイルスのワクチン接種を完了し、接種証明を提示できる場合、(2)新型コロナウイルス感染症に罹患(りかん)・回復後、90日以内の回復証明を提示できる場合、(3)外交官であること、のいずれか。前提として、これまでどおり、国際空港から入国する10歳以上の旅行者(乗り換え客は除く)は、エチオピア到着前120時間(5日間)以内のPCR検査陰性証明(注1)が必要で、空港到着時の検温と症状確認、居所の登録が必要となる。

なお、回復や接種の証明として認める書式やワクチンの種類などの記載は規定にない。

これ以外にも、(4)旅行者、(5)国家の緊急事項に当たる会議出席者は、PCR検査か、抗原検査(Antigen-based RDT)を受けて、結果が陰性であれば、やはり自主隔離期間が不要となる。この場合の検査実施は、空港到着時と類推される(注2)。

企業関係者からは、これまで7日間の自主隔離期間があることで、案件形成や商談のための出張が難しくなっているとの指摘があった。

エチオピアの新型コロナウイルス感染症の感染者数は、累計29万6,731人(8月23日時点)。同日の新規感染確認者数は927人(検査陽性率14.6%)となっている。

(注1)PCR検査の陰性証明書は、電子認証の導入と7月からの完全移行が発表されていた()。実態として、7月以降も電子認証への完全移行は見送られている。電子認証への移行時期は不明のため、渡航者は、当面、陰性証明書の原本を携行することが望ましい。

(注2)検査実施のタイミングに記載はない。同じ規定内の外交官向けの条文では、外交官が到着前のPCR検査証明書を携行していない場合にも、空港到着時のPCR検査か、抗原検査によって自主隔離を免除する規定があることから、同様に空港到着時に検査を実施すると類推される。

(関隆夫)

(エチオピア)

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