ドバイ、感染者数減少を受けて商業施設などの各種規制を緩和
(アラブ首長国連邦)
ドバイ発
2021年05月20日
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ政府は5月17日、商業施設の入場制限などの営業に関する規則を緩和した。ドバイでは、新型コロナウイルスの新規感染者数増加により、2月2日から諸制限が強化()されていたが、ラマダン月が終了し、5月に入ってからの感染者数も減少傾向になっている。ドバイ・メディア局の発表によると、規制緩和の主な内容は以下のとおりで、発表即日の適用となった。
- マスクの着用、2メートルの物理的距離の確保は引き続き義務化。
- ホテルなど会場で開かれる結婚イベントの参加上限人数は100人(緩和前は10人)。参加者はワクチン接種済みであることが必須。
- 自宅での結婚イベントの参加上限人数は30人(同10人)。
- 娯楽関連施設の収容人数は、最大収容人数の70%まで(同50%)。
- ホテルの収容人数は、最大収容人数の100%まで(同70%)。
- 停止していた娯楽関連イベントの開催許可発給を再開。ただし、参加者はワクチン接種が必須。
- 地域でのスポーツ・イベント開催を許可。スタッフを含む全ての参加者がワクチン接種済みであれば、観客の受け入れも可。
- イベントの最大収容人数上限を、室内の場合は1,500人、屋外の場合は2,500人に設定。
- 飲食店での1テーブル当たりの最大人数は10人(同7人)。シーシャ(水たばこ)店では1テーブル当たり6人。
UAEにおける新規感染者数は、2021年3月以降、1日当たり2,000人前後で高止まりの状況が続いていたが、4月のラマダン月に入り、徐々に減少。とりわけ、最近1週間の減少傾向は顕著で、5月16日には1,251人となった。国内では新型コロナワクチンの接種が着実に行われており、連邦保健省の発表によると、5月17日時点の人口100人当たりの接種回数は延べ116.17回となっている〔5月4日付UAE国営エミレーツ通信社(WAM)〕。また、インドでの急速な感染拡大を受け、4月25日にはインドからの入国を10日間禁止(その後、無期限で延長)()するなど、ワクチン接種と水際対策の両輪で新規感染抑制に努めている。
(山村千晴)
(アラブ首長国連邦)
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