新エネルギー車販売が好調、政府は農村での普及を後押し
(中国)
中国北アジア課
2021年04月14日
中国自動車工業協会の4月9日の発表によると、中国の3月の新エネルギー車販売は前年に新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けたこともあり、前年同月比3.4倍の22万6,000台に達し、3月の過去最高の販売台数となった(2021年4月14日記事参照)。電気自動車(EV)が3.5倍の19万台、プラグインハイブリッド車が2.9倍の3万6,000台、燃料電池車が63.9%増の59台となった。1~3月実績では、新エネ車は前年同期比3.8倍の51万5,000台だった。
国務院は2020年11月、「新エネルギー車産業発展計画(2021~2035年)」を公布し、新車販売台数に占める新エネ車の割合を現行の約5%から2025年までに約20%に引き上げ、2035年までにEVを新車販売の主役とする目標を設定した。関連部門はその実現に向けた施策を打ち出している。
工業ブラック ジャック 勝率化部弁公庁など4部門は3月31日に「2021年新エネルギー車下郷(農村普及)活動を展開することに関する通知」を発表した。省レベルの工業ブラック ジャック 勝率化部門、農業農村庁、商務部門、エネルギー部門に宛てた通知で、活動期間は3月から12月となっている。
中国自動車工業協会が前述の政府部門と協力の下、「グリーン、低炭素、スマート、安全」をテーマに販促活動を実施する。対象は山西省や吉林省、河南省、湖北省、湖南省、広西チワン族自治区、重慶市、山東省(青島市は例示あり)、江蘇省、海南省、四川省などで、三級・四級都市などを選んで、キャンペーンや企業イベントなどを行う。また、新エネ車関連企業(注1)が4月末から開かれる国家級ネットショッピングイベント「双品網購節」(注2)に参加することを奨励し、ECやインターネットプラットフォームなどと販促活動の支援をする。
さらに、各地方政府が新エネルギー車下郷の支援策を打ち出し、農村での電池充電・交換インフラの建設を推進することなどを奨励する。各地方政府や中国自動車工業協会、連携メディア宣伝プラットフォームで、各種活動をPRしていく。
世界的な車載半導体不足という懸念要因がある中、新エネルギー車普及の後押しとなるか注目される。
(注1)通知の添付資料に同活動に参加する18企業とその車種が掲載されている。比亜迪(BYD)、上海汽車集団、東風汽車などが名を連ねている。
(注2)「双品」はブランド(中国語:品牌)と品質の良い商品を指す。「網購節」はネットショッピングフェスティバルを指す。2019年から商務部などが開催しており、2021年は3回目。例年4月末から5月初旬が開催期間。
(宗金建志)
(中国)
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