米自動車業界団体AAI、排ガス規制やEV推進でバイデン次期大統領への協力を表明

(米国)

ニューヨーク発

2020年12月08日

ゼネラルモーターズ(GM)やトヨタ、フォルクスワーゲンなど主要自動車メーカーを代表する、米国の自動車イノベーション協会(AAI)(注)は12月1日、温室効果ガス(GHG)の削減や、電気自動車(EV)の普及推進に関し、バイデン次期政権との協力の意向を示す声明を発表した。

会長兼最高経営責任者(CEO)のジョン・ボゼーラ氏は声明で、「自動車産業の長期的な未来は電動化にかかっている。われわれは電動化を推進する製品の開発に数千億ドルを投資しており、インフラストラクチャーや消費者サポート、送配電網の強靭(きょうじん)性における前例のない変化を実現するため、協力して取り組んでいる」とし、「規制をめぐる短期的な課題は、経済、雇用、環境に利益をもたらす方法で解決する必要がある。全米でのプログラムの統一化に向け、バイデン次期政権と協力することを楽しみにしている」と述べた。現在、GHG規制をめぐっては、連邦政府とカリフォルニア州をはじめとする州や自治体との間で対立が続いている(関連ブラック ジャック カード)。

AAIに先駆け、GMは11月23日、バイデン次期大統領が掲げる環境政策やEVの普及推進に賛同すると表明。カリフォルニア州の独自の自動車排出ガス規制の設定に対して、これを禁じたトランプ政権の取り組みを支持しないことを示唆していた(関連ブラック ジャック ストラテジー)。なお、一部報道機関は、フォードのクマール・ガルホトラ北米担当社長が自動車メーカーに対し、「カリフォルニア州の枠組みの採用を積極的に検討するよう」促した、と報じている(ロイター通信12月1日)。

(注)2020年1月に、GMなど米系メーカーやトヨタなどをメンバーとする米国自動車工業会(AAM)とホンダや韓国の現代自動車など外資系メーカーをメンバーとするグローバル・オートメーカーズが統合。加盟メーカーで、全米の自動車生産台数の99%を占める。

(大原典子)

(米国)

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