2021年から月額最低賃金を7.7%引き上げ

(ポーランド)

ワルシャワ発

2020年10月06日

ポーランド政府は9月16日、2021年1月1日から法定月額最低賃金を現行の2,600ズロチ(約7万2,800円、1ズロチ=約28円)から7.7%引き上げ、2,800ズロチとすることを発表した。最低時給も17.0ズロチから18.3ズロチに引き上げる。

最低賃金は2020年1月に前年比15.6%引き上げて、2,250ズロチから2,600ズロチにされており(関連ブラック ジャック ディーラー)、マテウシュ・モラビエツキ首相は2019年10月の国政選挙で「2021年1月1日から3,000ズロチに引き上げる」とも発言していた。しかし、マルレナ・マロング家族・労働・社会政策相は「新型コロナ禍」のため政府は最低賃金上昇を控えるとしており、現下の経済情勢で最適な上昇率にしたと説明している(7月28日付ポーランド通信)。

ポーランド雇用者団体「レビアタン」は今回の最低賃金上昇率は4.5%にとどめるべきだったとしている。「新型コロナ禍」による不況下にある企業に対して負担増となる大幅な賃金上昇は、雇用の維持を難しくするため、解雇の増加などを引き起こす可能性があると分析している

政府統計によると、ポーランドの2018年の月額最低賃金は平均月収(グロス)の49.0%、2019年は52.9%、2021年には53.2%となる見込み。平均月収の上昇も続いており、2018年の名目賃金上昇率は7.1%、2019年も7.2%となった(添付資料図参照)。2020年上半期には「新型コロナ禍」にもかかわらず、平均月収は前年同期比5.8%増の5,181.07ズロチとなり、今後も上昇傾向は続くと思われる。

(ニーナ・ルッベ・ルビニスカ)

(ポーランド)

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