「新型コロナ禍」で、eコマースが好調

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2020年08月26日

アルゼンチン電子商取引会議所(CACE)は7月31日、7月27日から29日かけて実施したeコマース(電子商取引、EC)の期間限定割引セール(通称ホットセール)の3日間の売り上げが193億8,000万ペソ(約279億720万円、1ペソ=約1.44円)だったと明らかにした。前年比の2.3倍になった。CACEが毎年開催するホットセールは、今回で8回目を迎え、約400万人が同セールの公式サイトを訪れたという。また、販売されたのは630万品目で、前年比69%の大幅増となった。参加企業数も前年の550社から、今回は710社以上となった。

数量ベースで最も販売の多かった分野は、食品・飲料、化粧品・ケア用品、家具・インテリア・ガーデニング用品、アパレル、工具・建築道具など。売上額別で最も販売された製品・サービスは、携帯電話端末、テレビ、ハイパーブラックジャック航空券、工具、スポーツシューズなどだった。

CACEは、EC市場は好調で年々普及していると2019年の年間レポートで発表していたが(関連ブラック ジャック ランキング)、2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響によって「ECサービスはさらに定着する」と予測している。

ディエゴ・ウルフェイグCACE事務局長は、今回の売り上げ拡大につながった主な要因は「消費者がオンラインショッピングの快適さを経験し、慣れて楽しみ始めたため」とし、また「新型コロナウイルス感染リスクを避けるため、特に55歳以上の中高年層によるECサイト利用が増えている」と説明した。さらに、政府が3月20日に発出した外出禁止令()によって、「多くのブランドや小売業者はEC販売を余儀なくされ、また需要も高まったために、常に課題とされていた配達システムなどの大きな改善にもつながった」ことを重要なポイントとして挙げている。

8月12日付の現地紙「ラ・ナシオン」に掲載されたグーグル・アルゼンチンのデータによると、「『コロナ禍』で外出が制限されている中、国内のインターネットユーザの約12%が初めてオンラインショッピングを行い」、また「46%が購入頻度を増加させ、これまでネットで購入したことのない商品を買い求めている」ことを明らかにした。

(山木シルビア)

(アルゼンチン)

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