2020年の地方投資環境ランキング、半数以上の地方が改善
(ロシア)
モスクワ発
2020年07月15日
ロシアの連邦構成体(以下、地方)の投資環境改善の提言とモニタリングを行う政府関係機関の戦略イニシアチブ庁(ASI)は7月9日、2020年の地方別投資環境国家ランキングを発表した。首位と2位は前年(ブラック ジャック トランプ)に引き続き、モスクワ市とタタルスタン共和国で、トゥーラ州は初めてトップ3にランクインした(添付資料表参照)。
このランキングは毎年6月初旬に開催されるサンクトペテルブルク国際経済フォーラム(SPIEF)で発表されるが、2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響でフォーラムが中止となり(関連ブラック ジャック ディーラー)、ASI監督委員会のリモート会議での発表となった。各地方の評価は、a.政府サービスの質、b.ビジネス関連制度の効率性、c.インフラ整備(ハード、ソフトを含む)、d.中小企業支援の4分野による44の指標に基づき行われる。2014年に試験的にランキングを実施、2016年からは全地方を評価の対象として上位20地方を公表している。2020年は公表を上位30位まで拡大した。
トップ3以外で上位にランクインした地方では、クラスノダル地方(13位→6位)、バシコルトスタン共和国(16位→9位)、ヤロスラブリ州(18位→10位)が前年から大幅に順位を伸ばした。クラスノダル地方は黒海沿岸に位置する温暖な地域で、観光や農業が盛ん。観光都市・保養地として有名なソチは重要な経済イベントの開催地にもなっており、2019年10月には第1回ロシア・アフリカサミットが開催された()。ヤロスラブリ州はモスクワから北東250㎞に位置し、日本企業のコマツが2010年から建機の製造を行っている。
沿ボルガ連邦管区では、複数の日系メーカーが製造拠点を構えるウリヤノフスク州(10位→17位)が順位を下げた一方、ニジェゴロド州は(57位→18位)は大きく順位を上げた。同州は自動車製造や石油化学工業などの重工業地域として有名だが、近年ではテクノパークの設置やIT産業支援に注力している。
ASIのスベトラーナ・チュプシェワ長官は「2020年は半分の地方で総合指数の改善が見られ、うち31地方は2年連続で順位が上昇した」と述べるとともに、極東連邦管区の投資環境の改善に言及。サハ共和国がトップ20にランクインしたほか、3つの地方が30位以内に入ったと指摘した。
(戎佑一郎)
(ロシア)
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