スイス自動車販売、4月は前年同月比67.2%減少

(スイス)

ジュネーブ発

2020年05月08日

自動車業界団体のオートスイス(Auto-Schweiz)の5月3日発表によると、4月のスイスの乗用車の新車販売台数は9,382台で前年同月比67.2%の減少、1~4月でみても35.6%の減少となった。月間の乗用車新車登録台数が1万台を切ったのは、1970年代のオイルショック以降初めてのことだ。

スイスでは、自動車整備は生活上必須のものとして新型コロナに伴う活動制限措置下でも営業を認められていたが、販売店舗については3月中旬以降、営業を停止しており、ほぼ、あらゆる部門、メーカーが販売減に直面した。唯一、2019年の自動車販売(2020年1月29日記事参照)を牽引した電気自動車(EV)やプラグインハイブリッドの販売は、2020年に入っても好調だったが、今後はコロナの影響により価格の安い自動車が選ばれる傾向につながる可能性が指摘されており、実際、4月にはこれらの部門も単月で前年同月比30%以上の減少となった。

スイスにおける自動車販売については、5月11日からの行動制限緩和により、衛生措置を実施した上で、店舗の営業再開が認められる予定だが、オートスイスによれば、乗用車・商用車とも自動車販売のピークは3月から6月にかけてで、この時期の販売機会喪失は2020年後半でも取り返すには至らない、とのことだ。2020年の自動車販売予想は2019年並みの30万台から24万台(前年比23%減少)に引き下げられた。

(和田恭)

(スイス)

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