チェコ政府、小売店などの営業制限緩和スケジュールを発表

(チェコ)

プラハ発

2020年04月20日

チェコ政府は4月14日、店舗などの営業制限の緩和スケジュールを発表した。

チェコでは、3月14日から食料品店、薬局、ドラッグストア、ガソリンスタンドなど一部の例外を除く全ての小売店が閉鎖されていた(関連ブラック ジャック ブラック参照)。店舗の営業制限は非常事態宣言に基づき政府が発令したものであるが、当初3月12日から30日の有効期限で発動された非常事態宣言は、4月30日まで延長されている。

これまでマスク縫製用材料を販売する手芸品店、DIY店など例外が段階的に拡大されたが、依然として大半の店舗は閉店状態にある。

今回発表されたスケジュールは、今後感染状況が悪化しないことを前提として、保健省と産業貿易省が制限緩和時期の目安として作成したもの(緩和日程とその主な対象は表参照)。

表 制限緩和時期とその対象

一方、国境を越える人の動きに関しては、4月14日からチェコ在住者の出国制限が緩和され、必要不可欠な出張などの理由があれば出国は許可されるが、エネルギー、ヘルスケア、食料など一部のインフラ業界を対象とする例外を除いて、帰国後の14日間の自宅隔離義務が適用される(4月7日内務省発表)。今後の国境制限の緩和について、内閣は「他のEU諸国との調整が必要」として、具体的な計画は明確にしていない(4月14日時点)。

企業に対しては、政府は営業を規制しておらず、むしろ経済への影響から特に製造業の稼働継続を奨励しているが、3月18日以降自動車メーカー3社が生産を休止、国内乗用車生産全てが停止状態となっていた(シュコダ・オートが生産休止、業界はブラック3月19日記事3月25日記事参照)。4月14日には、そのうちの1社、現代チェコ(ヒュンダイ・モーター・マニュファクチャリング・チェコ)が生産を再開したが、同日トヨタ・プジョー・シトロエン・オートモビル(TPCA)は、4月17日までの生産停止を4月末まで延期することを決定。またシュコダ・オートも、当初の生産再開予定日4月6日を4月20日に延期、その後さらに4月27日まで延期している。

(中川圭子、木村玲子)

(チェコ)

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