国内初の新型コロナ感染例を確認、学校は全国一斉休校に

(ベネズエラ)

ボゴタ発

2020年03月17日

デルシ・ロドリゲス副大統領は3月13日、国内初の新型コロナウイルス感染例として「2名の感染者が見つかった」と発表した。2名ともミランダ州に住むベネズエラ国籍者であるとし、3月5日および8日のイベリア航空6673便で到着した41歳女性(米国、スペイン、イタリアに滞在)および52歳男性(スペインに滞在)だった。現在隔離中であり、同便に乗り合わせた他の乗客についても隔離を義務付けるとした。

また、3月17日より全国の学校を休校とすること、首都カラカスの地下鉄乗客にマスクの着用を義務付けることなどを発表した。

世界保健機関(WHO)によるパンデミック宣言や欧州、コロンビアからのフライト停止措置の発表(関連ブラック クイーン ブラック)に続き、初の感染例が発表されたことから、国内ではにわかに危機意識が高まっている。マスクや消毒用アルコールも数日前までは店頭に並んでいたが、現在はほとんどの販売店で在庫切れとなり購入は困難な状態だ。商店や飲食店などでも店員のマスク着用が急増している。13日は給料日の企業が多く、トイレットペーパーやパスタ、トウモロコシ粉など食料の買いだめも見られているようだ。

なお、反政府派のリーダーであるフアン・グアイド国会議長は大規模な、反政府集会の招集を見直すことを表明している。

(マガリ・ヨネクラ、豊田哲也)

(ベネズエラ)

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