新型コロナウイルス、ベンガルールの企業活動にじわりと影響
(インド)
ベンガルール発
2020年02月14日
州都ベンガルールを擁するインドのカルナータカ州では、2月10日時点で新型コロナウイルスの感染者は確認されていない。しかし、州の南西部で接しているケララ州で、中国の武漢大学に通っていたインド人学生1人の感染が1月30日に確認された(ブラック ジャック やり方)ことを皮切りに、さらに3人の感染が確認されており、カルナータカ州内でも発生するという懸念や、ビジネス面への影響が少しずつ出始めている。
ベンガルール市内ではマスクの価格が2倍程度に上がっている。インド政府は自国内での感染予防アイテムを確保するため、インドからの医療用高性能マスク(N95規格)などの輸出を禁止している(2020年2月8日付インド商工省通達)。
ベンガルールで活動する日系企業への影響に対する懸念も出始めている。ある自動車関連企業Aは、主にタイから部品を調達しているため、大きな影響は現在は出ていないが、一部の部品に中国からの調達があるため、今後の影響を不安視する。別の自動車関連企業も、「一部の部品を中国から輸入しており、現在は1カ月分のストックがあるが、その後の生産への影響を心配している」と話す。
ベンガルール市内で進められているインフラ整備事業への影響も伝えられている。現在建設中のベンガルールメトロのトンネル掘削工事(ボーリング)には、中国企業の技術が必要となっているが、中国の技術者受け入れができなくなったことから、工事のさらなる遅れが予想されている(「タイムズ・オブ・インディア」紙2月5日)。
今後の感染拡大や中国国内産業の再開・稼働状況によって、州内ビジネスへの影響拡大が予想される。特に中国との輸出入や人材の移動が多い分野に係る企業にとって、新たな対応や対策が求められる可能性がある。
(遠藤壮一郎、ディーパック・アナンド)
(インド)
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