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(インド)
チェンナイ発
2020年02月03日
インド保健・家庭福祉省は1月30日、南部ケララ州において、国内で初めて新型コロナウイルスの感染者を確認したと発表した。感染が確認されたのは武漢大学に通う学生1人。現在、隔離入院中で、容態は安定しており、当局の観察下にあるという。また、同省は同日、1月15日以降に中国から来印した全ての渡航者に検査を受けることを勧告し、中国からの帰国者に家族などと隔離された環境に14日間とどまるよう注意喚起した。同省は、中国への渡航を避けるよう呼び掛けている。
地元紙によると、感染が確認された学生は、1月23日夜に武漢から東部ウエスト・ベンガル州コルカタへ到着し、翌日やケララ州コチを経て同州トリシュール県に帰省していた。その後1月27日に症状が出たため、県内の病院の隔離病棟に移されたという(「ザ・ヒンドゥー」紙1月31日)。
新型コロナウイルスの拡散を受け、インド政府は水際対策を強化している。保健・家庭福祉省は、1月30日までに国内21カ所の空港で、合計234便4万3,346人を検査したとしている。また現在、検体検査を実施しているプネの国立ウイルス研究所に加え、国内12カ所の研究所で検体検査を開始するとしている。
インド政府は同時に、武漢に在留する国民の退避準備も進める。国営航空エア・インディアは、1月31日午後にデリーからボーイング747を武漢へ派遣し、客室乗務員や医師が防護服着用の上、約400人の輸送業務に当たるとしている(「タイムズ・オブ・インディア」紙1月31日)。
(坂根良平)
(インド)
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