中央アジア諸国、新型コロナウイルス対策で国境検査体制を強化
(ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン)
タシケント発
2020年02月10日
新型コロナウイルスの流行を防ぐため、中央アジア諸国政府(注1)も水際対策に乗り出している。
ウズベキスタンでは、1月29日に共和国特別委員会が創設された(大統領指示第5537号)。新型コロナウイルスの侵入や拡大防止の対策、予算措置が取られることが決定したほか、保健省内に対策本部が設置された。2月4日以降、ウズベキスタン航空はタシケント~北京、タシケント~ウルムチ定期便の運航を停止する一方、2月4~6日にはチャーター3便で合計585人のウズベキスタン国民を帰国させた。中国からの帰国者は14日間の隔離経過観察措置が取られ、空港など国境審査場では赤外線サーモグラフィーによる体温測定が中国以外からの旅客についても行われている。
キルギスでは、1月23日から中国国境が閉鎖されている(注2)。保健省には対策本部が設置され、1月24日に中国からの肉や肉製品の持ち込み禁止が発表された。ビシュケク~ウルムチ便の運航も停止されている。キルギス~カザフスタン国境には4カ所に臨時の衛生・検疫検査場が設置されたほか、国境審査が強化され、中国からの入国者は発熱の有無に関係なく隔離施設で経過観察が行われる。
タジキスタンでも、中国との陸上・航空乗客輸送が1月23日から停止されている(注2)。報道では、約400人のタジキスタン、中国国民が隔離施設や病院で10~14日の経過観察措置を受けている。ロシアから新型コロナウイルスの検査キットが持ち込まれ、各病院などに配布されているもようだ。
(ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン)
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