2020年米大統領選挙の世論調査、民主党はバイデン氏わずかにリードも、サンダース氏、ウォレン氏との競争続く
(米国)
米州課
2019年10月24日
米国エマーソン大学が10月22日に発表した世論調査結果(注)によると、2020年の米国大統領選挙の民主党予備選で誰に投票するかという問いに対して、ジョー・バイデン氏が前回から2ポイント上昇し27%、バーニー・サンダース氏が3ポイント上昇し25%、エリザベス・ウォレン氏が2ポイント減少し21%と、バイデン氏がわずかなリードを保ちながら上位3者の争いが続いている。そのほか、ピート・ブッティジェッジ氏が6%、カマラ・ハリス氏が5%、アンドリュー・ヤン氏が4%となっている(表1参照)。
各候補者の詳細は、関連ブラック ジャック web。
年齢層別の支持に関して、エマーソン世論調査の担当アシスタントのイザベル・ホロウェイ氏は「ウォレン氏は各世代から均等に支持を得ることで候補者の中で強い立場にあるが、この戦略を利用するためには、(50歳以上から支持を得ている)バイデン氏か(50歳未満から支持を得ている)サンダース氏のどちらかがそれぞれの年齢層の支持基盤を失う必要があるだろう」と指摘した。
ドナルド・トランプ大統領と民主党候補者との直接対決を想定した問いに対しては、ウォレン氏、サンダース氏、バイデン氏がともにトランプ氏の支持をわずかに上回った(表2参照)。
大統領選挙で最も重視する項目としては、経済が31%で引き続き1位となり、続いて、社会問題(14%)、ヘルスケア(13%)、大統領の弾劾(11%)、移民政策(10%)、環境問題(8%)の順となっている(表3参照)。大統領の弾劾については、民主党支持者にとって2番目に重要な項目として挙げられた(19%)。共和党支持者では選挙の争点としてそれほど関心がなく(3%)、無党派層は両党支持者の中間に位置している(11%)。エマーソン大学の世論調査を担当するスペンサー・キンボール部長は「民主党が優先課題についてヘルスケアから弾劾調査へ焦点を移しているようだ。民主党にとっての課題は、無党派層に対して大統領の弾劾は非常に重要な取り組むべき問題だと説得することだろう」と結論付けている。なお、トランプ米大統領が弾劾されても有罪にならなければ、同氏に投票する可能性が高いとする人は35%だった。
(注)調査の実施時期は10月18~21日、対象者は全国の有権者1,000人、うち民主党支持者430人。
(綿引文彦)
(米国)
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