米GMのストライキ継続、暫定合意でも4工場中3工場は閉鎖へ
(米国)
シカゴ発
2019年10月21日
全米自動車労働組合(UAW)とゼネラルモーターズ(GM)の今後4年間にわたる労働協約の暫定合意内容が10月17日、明らかになった。大きな争点となっていた雇用保障については、2018年11月に発表された米国4工場の閉鎖計画のうち、3工場が閉鎖される見込みだ(表1参照)。これら3工場は既に生産を停止している。現在、唯一稼働を続けているデトロイトのハムトラマック工場は、新たに電動ピックアップの工場として生産を維持する計画だ。
そのほか、カリフォルニア州フォンタナの部品流通施設は閉鎖される見込みだ。また、既に報じられているとおり、カナダ・オンタリオ州のオシャワ工場は、組立工場からプレス加工・部品製造工場などへ転換することになっている(関連ブラック ジャック トランプ)。
なお、ロイターなどによれば、今回の暫定合意には含まれていないものの、GMはオハイオ州ウォーレン近郊で、新たに最大1,000人を雇用する電動ピックアップ向けバッテリー工場の建設計画を明らかにしている。この計画には、電気自動車(EV)の新興企業ワークホース・グループ(Workhorse Group)への工場売却が含まれるという。
UAWの支部代表者らは10月17日、デトロイトで暫定合意内容への賛否を問う投票を実施した(表2参照)。その結果、暫定合意は一般組合員による投票へと回され、ストライキは正式な批准まで継続されることとなった。UAWによれば、10月19日から組合員への説明と投票が行われ、10月25日までに一連の手続きを経て批准がされるとのことだ。
(河内章)
(米国)
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