中国の自動車部品メーカー2社、グループPSAに続きモロッコ工場を開設
(モロッコ)
ラバト発
2019年07月05日
6月20日のグループPSAの工場開所式(関連ブラック ジャック web)に続き、6月26日にモロッコ・ケニトラで、中国の自動車部品メーカー2社が工場開所式を行い、ムーレイ・ハフィド・エルアラミ産業・投資・貿易・デジタル経済相らが参加した。
ネクスティア・オートモーティブがアフリカ初の工場をケニトラに開設
中国のパシフィック・センチュリー・モーターズの子会社である自動車部品メーカーのネクスティア・オートモーティブは6月26日、ケニトラに設立した新工場の開所式を開催した。ステアリングやドライブラインの関連部品を製造し、ケニトラ工場は同社のアフリカ大陸初の工場となる。グループPSA向けの電動パワーステアリング(EPS)に加え、同グループ、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)、ルノー・日産・三菱自動車アライアンス向けのドライブラインを製造する。
投資総額は3,500万ドル以上で、敷地面積は1万平方メートル。2018年第1四半期(1~3月)に建設が開始され、9月の稼働に向けて準備を進めている。2020年までに約500人の従業員を雇用する見込み(同社ニュースリリース6月26日)。
ネクスティア・オートモーティブのタオ・リュウ・グローバル最高執行責任者(COO)は新工場設立に際し、「当社のアフリカ初の工場として、業界をリードするモーションコントロール・ソリューションに対する欧州・アフリカの顧客ニーズにさらに応えることができる」と述べた。エルアラミ大臣は「新工場はバリューチェーンの拡大とモロッコ自動車産業の発展に貢献する」と新工場開設を歓迎した。
CITICダイカスタルがモロッコに初の工場を開設
中国の中信ダイカスタル(CITIC DICASTAL)も6月26日、同社としてモロッコに初めての工場をケニトラに開設した。同社はアルミ鋳物・アルミニウム自動車部品メーカーで、同工場への投資額は3億5,000万ユーロ。年間600万ユニットの生産能力を持つ。当初は420人の従業員を雇用し、将来的には約1,200人の雇用を創出する見込み(「La Nouvelle Tribune」6月27日)。
開所式に参加したエルアラミ大臣は「付加価値のある投資により、同社は先駆的な専門性や専門知識、ノウハウをモロッコにもたらした」と述べ、全ての従業員と管理職がモロッコ人であることから、同社のモロッコ人労働者に対する信頼を強調した。
(和田夏音、本田貴子)
(モロッコ)
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