上半期の自動車販売は2.4%減
(ロシア)
サンクトペテルブルク発
2019年07月19日
在ロシア欧州ビジネス協会(AEB)の発表(7月4日)によると、2019年上半期の乗用車および小型商用車の新車販売台数は前年同期比の2.4%減の82万8,750台だった。四半期別にみると、第2四半期(4~6月)の販売台数は43万7,100台で、前年同期比4.2%減となった。第1四半期(1~3月、0.3%減)()に続いての減少だ。前年比増を2年連続で達成した2018年(2019年1月18日記事参照)から一転し、2019年のロシアの自動車販売市場は苦戦が続いている。ブランド別の販売台数は表のとおり。
AEB自動車製造者委員会のヨルグ・シュライバー委員長は、2019年下半期も厳しい見通しだと指摘する。「2019年に自動車販売市場が成長することは既にあり得ないシナリオだ」とした上で、下半期に多少プラス成長したとしても、2019年通年では2018年の水準に届くのが精一杯だろうと述べ、年初時点の3.6%増の予測を撤回したかたちだ。ラダのブランドを擁するアフトワズのイブ・カラカトザニス社長も、上半期のこの結果はロシア自動車市場にとって「困難な状況」だとし、「(2019年の)自動車市場の拡大可能性は考えにくい」と展望する(「コメルサント」紙7月6日)。
一方で、デニス・マントゥロフ産業商務相は、ロシア政府による自動車販売支援策の効果で、2019年のロシア自動車市場は「前年並みか、1~2%の成長を見込む」としている(「ロイター通信」7月8日)。
(一瀬友太)
(ロシア)
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