2018年のイランと日本の輸出入はともに減少、米国の対イラン制裁の影響が顕著に
(イラン、日本)
テヘラン発
2019年06月11日
日本の財務省の「貿易統計(通関ベース)」をドル換算したところによると、2018年の日本からイラン向け輸出は前年比20.0%減の7億168万ドル、イランからの輸入は2.7%減の34億6,121万ドルで、輸出入ともに減少した(添付資料の表参照)。従来同様、日本の大幅な輸入超過だが、2018年8月に一部分野で、11月から本格的に再開された米国による対イラン制裁の影響が出ている状況といえる。
日本の対イラン輸出を品目別にみると、2017年の輸出シェア35.4%を占めていた輸送用機器は前年比43.8%減の1億7,449万ドルに大幅減少した。他の品目も減少傾向にある中、一般機械は前年比56.0%増の2億7,900万ドルだった。
直近の輸出入動向も、制裁の影響が顕著だ(添付資料の図参照)。同じく財務省「貿易統計」の月次データでみると、2018年11月以降、日本の対イラン輸出は大幅な減少傾向が続いている。日本の対イラン輸入に関しては、輸入の97.4%を鉱物性燃料(原油)が占めているが、5月からの米政府の原油輸入の制裁適用除外措置の撤廃(関連ブラック ジャック ルール)が大きな影響を及ぼしたとみられる。
(中村志信)
(イラン、日本)
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