世界銀行のDoing Business順位向上へ、投資環境改善進む
(ラオス)
ビエンチャン発
2019年06月21日
世界銀行グループが2018年10月に発表した「ビジネス環境の現状(Doing Business 2019)」では、ラオスは190カ国・地域中、154位と、2018年(141位)から13位後退した。これは本格的な改善策が実施される前の段階の評価だが、法人設立や建設許可、契約履行などの項目が大きく下がるなど、改善への取り組みを開始したばかりの各省庁に対して、投資環境改善の難しさを図らずも示した良い契機となった(表1参照)。
これを踏まえ、ラオス政府は6月までにビジネスの容易度の11の評価項目中10項目で改善に向けた取り組みを実施し、以下のような成果をもたらしたと今回の会合で報告した(表2参照)。
なお、企業登録手続きについてはオンライン ブラック ジャック、輸出入局によるサービス憲章ついては2018年9月21日記事を参照のこと。
これらを見ると、法人設立や電力確保など一部の項目については大きな改善が見られる一方、法の改正を伴う資金調達や破綻処理などは遅れが目立っている。また、改善が進む法人設立でも、業種によっては商工省ではなく計画投資省の窓口への申請となるため、この改善策も求められる。
全項目をバランスよく改善するには時間を要するとみられるが、ラオスの投資環境を大幅に改善するための本取り組みは、一部で成果が目に見えるかたちで出てきた。今後も積極的な取り組みが期待される。
(山田健一郎)
(ラオス)
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