エチオピア最大のICT展示会で、スタートアップ120社によるピッチイベント開催
(エチオピア)
アディスアベバ発
2019年06月24日
エチオピア最大の情報通信技術(ICT)分野展示会「ICT EXPO ETHIOPIA 2019」(技術革新省主催)が6月6~10日にアディスアベバで開催された。来場者数は18日時点で主催者から発表されていないものの、カード ゲーム ブラック ジャックが会場を訪問したところ、多くの来場者でにぎわっていた。
主催者によると出展者は73社・団体で、フィンテックや物流関連のスタートアップ、ハードウエア・ソフトウエアの販売会社、大学、政府機関など。通信分野ではMTNグループ(南アフリカ共和国)が自社製のモバイル通信機器を出展した。同社によれば、今後のエチオピアの通信事業民営化を見据え、企業ブランドを売り込みたい意向だという。エチオピアでは現在、国営企業のエチオテレコムが通信事業を独占しているが、与党は2018年6月、部分民営化の方針を示している(関連ブラック ジャック やり方)。
6月8、9日には、会場内でピッチイベントの「startup ethiopia 2019」が開催された。主催者のblueMoonはアグリテックに特化するインキュベーターで、スタートアップイベント開催やコンサルティングなどを行っている。イベントでは、事前に選抜されたエチオピアのスタートアップ約120社によるピッチが開催された。
優勝者はコーヒー豆の乾燥機を扱うGreen Bean、2位はオンラインペイメントを手掛けるYene Pay、3位は水耕栽培に取り組むgrohydro。審査員はアフリカ全体の課題を解決できるかという視点で評価したという。開会式と表彰式には、ゲタフン・メクリア技術革新相が参加し、政府の期待の高さがうかがえた。
blueMoonによると、エチオピアのスタートアップの特徴は、a.大学生の7割が理科系、b.人口が約1億人と市場が大きく、スケール(事業拡大)する可能性が小国よりも高い、c.スタートアップ市場が成熟しておらず、多くの新規産業が生まれる可能性があることだという。また、調査会社AsokoInsightのレポートでは、2018年の東アフリカ地域へのエクイティ投資の件数は51件。エチオピアは5件で、ケニアの29件と比べれば、スタートアップへの投資は初期段階といえる。今回の展示会・イベントがエチオピアでのスタートアップ活性化につながることが期待される。
(山下純輝)
(エチオピア)
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