南アフリカ共和国の水素市場（2022年3月）

プラチナ産出国である南アフリカでは、2007年に「国家ハイドロジェン南アフリカ(HySA)RDI戦略」が内閣で承認されて以来、水素社会実現に向けて、官民の様々な関係者が努力を重ねてきた。2022年2月17日には、科学・イノベーション省が中心となって、100以上の組織をまきこんで策定された「南アフリカ水素社会ロードマップ」が発表された。ロードマップは、政府の戦略と政策の方向性を明確にし、さまざまなセクターが協力しながら、グローバル市場で有利なプラットフォームを作ることを目指している。本レポートは、かかる南アフリカにおける水素社会実現の取り組みをレビューし、南アフリカの水素をとりまく環境および南アフリカの目指す水素社会の特性について、供給・需要の両側面から掘り下げ、日本企業を含めた今後期待される展開および解決すべき課題を浮き彫りにしようとするものである。