ユーロ導入を企業戦略の見直しの契機に(イタリア)

最終更新日: 2004年04月27日

Report3 ユーロ導入を企業戦略の見直しの契機に(イタリア)

イタリアでは、2000年6月現在、企業会計や支払いにユーロを導入しているイタリア企業は半数にも満たない。他方、既にユーロを導入した企業の多くが、導入そのものは技術的な問題であるため、企業戦略に大きな影響を与えることはないとしている。むしろ、最重要課題は、市場のグローバル化にいかに対応していくかという点であり、ユーロの導入は、その企業戦略を振り返る好機ととらえている。

また、日系進出企業の動向としてYKKイタリア社をみると、同社はイタリアの他、英国、ドイツ、フランス、スペイン、オランダなど欧州各国に生産拠点をもち、欧州の殆どの国に販売会社を置いている。製品の90%弱がイタリア国内向けで、残りを欧州域内に輸出している。同社によると、欧州市場統合の動きの中でグループ内の横の連携が強化され、集約生産や適地生産などグループ内で相互協力体制の確立されたと語っている。ユーロ導入そのものとは直接関係がないが、それよりも市場競争が激しくなってきたためその対応策が重要課題であると認識している。

発行年月 :2000年08月
作成部署 :ミラノ・センター
総ページ数:6ページ

記事番号:05000450

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