ユーロの影響は軽微(ノルウェー)

最終更新日: 2004年04月23日

Report4 ユーロの影響は軽微(ノルウエー)

ノルウェーは94年の国民投票でEU非加盟を決定しているが、経済は90年前半から好景気が続き98年の石油価格下落の影響を受けたものの安定推移している。EUに加盟していないとはいえEU諸国との貿易関係は輸出入とも強く、国内経済がユーロ導入によってどのような影響を受けているのか注目されている。ノルウェー経営者連盟は企業にユーロ対策指導や相談を行っているが、これまでのところ企業経営方針、戦略、事業再編検討案などに大きな影響は出ていない。ユーロが安定すれば為替市場でのリスクも減り、ユーロ経済圏が安定すれば輸出品の市場は安定するなどのメリットもあるが、国際市場での競争激化は避けられないことも事実である。新規輸出市場拡大、投資拡大のために中・東欧諸国との経済関係強化も叫ばれている。EU加盟問題は国民の関心は高いが、EU自立防衛策をどうしていくのかの問題もある。また、伝統的に政府の保護下にあった農業、漁業、エネルギー資源産業への影響に対する不安もありノルウェーのEU加盟は果たして得策なのかこれからも議論が続くことになる。

主な図表:

・ノルウェーの対中・東欧輸出(P.30)

・EU加盟に関する世論(P.30)

発行年月 :2000年06月
作成部署 :オスロ事務所
総ページ数:5ページ

記事番号:05000444

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