通貨統合参加にかかわる論議は対立(英国)
最終更新日: 2004年04月23日
Report1 通貨統合参加にかかわる論議は対立(英国)
欧州大陸の11ヵ国においてユーロが導入されて約1年半が経過した2000年6月現在、英国では通貨統合参加の是非を巡る議論が繰り広げられているが、依然としてその方向性は不透明である。その賛否については政界、産業界、世論ともに国を二分していると言えようが、世論については2000年3月現在の調査では、通貨統合参加反対派が賛成派を2:1以上の差で圧倒している。
賛成派の筆頭であるブレア首相が率いる労働党政権はユーロ参加のための5つの評価基準を設定しているが、この英国政府独自の基準やマーストリヒト条約が通貨統合参加の大きな足枷になるとは思えない。通貨統合参加の決定は、ユーロに対するポンド高といった経済要因によるよりも、政治的な判断に基づいて決定される可能性が高い。ユーロ参加を巡る賛成派と反対派の議論はまだまだ続くものとみられる。
主な図表:
・通貨統合にかかわる国民投票が行われた場合、参加・不参加どちらに投票するか(P.3)
・英国政府の5つの評価基準(P.6)
発行年月 :2000年06月
作成部署 :ロンドン・センター
総ページ数:9ページ
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記事番号:05000441