EUの税制動向と企業の組織再編(EU)
最終更新日: 2004年03月30日
Report2 EUの税制動向と企業の組織再編(EU)
EUでは約40年前から税制調和に取組んでいるが、各国財政の基本となる税制については伝統的に大きな違いが存在し、とくに企業誘致政策の面ではEU加盟国とも自主性の維持に固執しており、調和への道筋は困難を極めている。しかし2000年6月のEU首脳会議でようやく2002年末までに現在提案されている税制調和に関する包括パッケージ指令の決着を図ることで合意を得た。
EUの統合税制の現状は、間接税として1.対外的に共通関税制度2.共通VAT(付加価値制度)、直接税として1.親子会社間に対する源泉税の免除2.特定の組織再編の際のキャピタルゲインへの課税繰延3.移転価格に関する二重課税回避のための仲裁制度などがある。現在提案されている包括法案は1.親子会社間の金利・ロイヤルティー支払いに対する源泉税免除指令案2.預金金利に対する源泉税の調和指令案3.有害な法人税競争の排除などが提案されており、審議は大詰をむかえている。
主な図表:
・主要国の法人税率(P.22)
発行年月 :2000年10月
作成部署 :ブリュッセル・センター
総ページ数:8ページ
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記事番号:05000422