危険化学品の使用許可制度・登録制度にかかわる注意点:中国
質問 中国で危険化学品を取り扱ううえでの注意点等を教えてください。
回答
危険化学品とは有毒性、腐食性、爆発性、燃焼性の性質を有し、人体、環境、施設に対し危害を与える化学品のことを指します。中国では、ブラック ジャック ランキング許可制度および危険化学品登録制度が実施されています。
I. ブラック ジャック ランキング許可制度
- ブラック ジャック ランキング制度の概要
「危険化学品安全管理条例」及び「ブラック ジャック ランキング許可証実施弁法」に基づき、危険化学品安全使⽤許可適⽤業種⽬録に収載された業種の化学工業企業は、危険化学品を使用し生産を行い、かつ、その使用量が法定基準に達した場合、危険化学品安全使⽤許可証の取得が義務付けられています。ただし、危険化学品を燃料として使⽤する企業は許可証を取得する必要はありません。危険化学品安全使⽤許可適⽤業種⽬録については、ブラック ジャック ランキング適用業種目録(2013年版)(209KB)を参照ください。危険化学品使用量の数量基準については、危険化学品使用量数量標準(2013年版)(242KB)を参照ください。 - 申請条件
ブラック ジャック ランキング許可証の申請には、主に以下の条件を満たす必要があります。
- 危険化学品の使用に係る安全管理規則制度及び安全操作規定を確立すること
- 使用する危険化学品を取り扱う専門人員を有すること
- 安全管理機構及び専任の安全管理人員を有すること
- 緊急対応事前案、緊急救援機材を有すること
- 安全評価を行っていること
- 申請手続き等
新設企業による安全使⽤許可証の申請は、建設プロジェクトの安全施設の竣⼯・検収から10営業⽇以内に⾏わなければなりません。化学⼯業企業は所在の市級応急管理部門(旧安全⽣産監督管理部⾨、以下同じ)に必要書類を揃えて申請します。市級応急管理部⾨は法律に基づいて審査を⾏い、許可の可否決定をします。許可する場合は安全使⽤許可証を発給します。許可しない場合はその理由とともに申請者に書⾯で通知します。危険化学品安全使⽤許可証の有効期間は3年です。更新する場合は有効期間満了の3カ⽉前までに延⻑の申請をします。
II. 危険化学品の登録制度
ブラック ジャック ランキング登録管理弁法」に基づき、危険化学品登録制度を実施し、危険化学品⽬録に記載された化学物質を⽤いて製品を製造または輸⼊する場合、当製品を危険化学品登録する必要があります。
- 登録対象
危険化学品登録の対象物質は「危険化学品目録2015年版」に掲載されています。 - 登録時期等
新設する製造企業は竣工検査以前に、輸入企業は初回の輸入前に、それぞれ事業で取り扱う対象危険化学品を登録する必要があります。
同⼀企業が同⼀種類の危険化学品を製造または輸⼊する場合は、製造企業として登録を1回⾏います。ただし、同時に危険化学品の輸⼊に関する関連情報を提出しなければなりません。
輸⼊企業が同⼀種類の危険化学品を異なるメーカーから輸⼊する場合は、初めてその危険化学品を輸⼊するメーカーの製品について登録を1回⾏い、併せてその他のメーカーの危険化学品の関連情報も提出する必要があります。
製造企業または輸⼊企業が同⼀メーカーの同⼀種類の危険化学品製品を繰り返し輸⼊する場合は、1回のみ登録します。なお、登録された危険化学品に新たな危険特性が発⾒された場合は、15業務⽇以内に省レベルの危険化学品登録部⾨に登録内容の変更⼿続きをしなければなりません。 - 登録手続き等
- 必要書類
企業は以下の書類を揃えて、安全生産監督管理部門の危険化学品登記部門に登録を申請します。
- 危険化学品登録表
- 化学品安全技術説明書(「化学品安全技術説明書内容と項目順序」(GB/T16483−2008)を遵守)
- 化学品安全ラベル(「化学品安全ラベル編纂規定」(GB15258−2009)を遵守。GB15258−2009はGHS分類に関する26項目の国家標準(GB20576〜20602-2006)の規定も一部引用している)
- 24時間対応の緊急相談サービス電話番号または緊急相談サービス委託書
- 登録を行う危険化学品の製品基準等
- 登録手続き
登録システムを通じ省級登録部⾨に登録申請します。省級登録部⾨が初期審査を⾏い、審査を通った後、登録システムで要求事項を記⼊し、登録資料(紙ベース)を提出します。省級登録部⾨は、登録資料と登録内容を審査します。必要があれば現場調査も⾏います。条件を充たす場合、登録資料を国家の登録部⾨に提出します。国家の登録部⾨は、条件を充たすと判断した場合、省級登録部⾨を通じて登録企業に危険化学品登録証を発給します。なお、登録条件を充たさない場合は、登録部⾨は登録システムを通じて登録企業に理由を説明します。
危険化学品登録証の有効期間は3年です。更新する場合は、有効期間満了の3カ⽉前までに更新申請します。
- 必要書類
- その他の注意点
- a登録企業は、危険特性が未確定の化学品について化学品危険性鑑定に関する規定に従い、国が規定する資格を有する機関に危険性鑑定を委託します。危険化学品に属する場合は、危険化学品登録を⾏わなければなりません。
- 危険化学品製造企業は、専任要員が24時間担当する国内固定サービス電話を設置し、ユーザーに危険化学品事故の緊急相談サービスを提供し、危険化学品事故の緊急救援に技術的指導と必要な情報⽀援を提供しなければなりません。
- 上記の緊急相談サービスを⾃ら提供できない場合は、登録機関に委託し緊急相談サービスを代⾏させなければなりません。
- 危険化学品輸⼊企業は、⾃らあるいは輸⼊代理店または登録機関に委託して、上記の緊急相談サービスを提供するとともに、輸⼊する危険化学品の安全ラベルに緊急相談サービスの電話番号を表⽰しなければなりません。
関係機関
関係法令
- 危険化学品安全管理条例(国務院令第645条、2013年12月7日改正施行)
- 危険化学品登記管理弁法(国家安全生産監督管理総局令第53号、2012年8月1日施行)
- 化学品物理危険性鑑定及び分類技術委員会:
- 化学品物理危険性鑑定及び分類管理弁法(国家安全⽣産監督管理総局令第60号、2013年9⽉1⽇施⾏)
- 江蘇省化学品登記センター:
- 「化学品安全ラベル編纂規定」(GB15258−2009、2010年5月1日施行)
調査時点:2013年10月
最終更新:2023年8月
記事番号: C-131002
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