ブラック ジャック コツ

質問

インドに自動車部品を輸出します。現地での輸入規制および輸出者として留意すべき事項を教えてください。

回答

インドでは自動車部品の輸入について、特段の規制はありませんが、製品によっては環境基準や品質基準を遵守する必要があります。

I. 規制

  1. 輸入規制
    インドでは自動車部品(HS8706から8709、8714、8716など)の輸入について、特段の規制はありません。輸入者は、一般の輸入手続きとして、事前に商工省商務局外国貿易部(Directorate General of Foreign Trade: DGFT)より、輸出入業者コード(Importer Exporter Code: IEC)を取得する必要があります。
  2. 環境基準
    環境基準については、中央公害管理局(CPCB)が管轄する、Bharat Stageと呼ばれる欧州の環境基準を参照した基準があります。2020年4月より、インド全土で二輪車・三輪車・乗用車・商用車、全てにBharat Stage Ⅵ(ユーロⅥ相当)の適合が求められています。
  3. 品質基準
    一部の製品は、インドの品質規格(Bureau of Indian Standard: BIS)を取得することが義務付けられています。対象品目の製造者・輸出者は、製品上にBISマークを表示するためにBISライセンスの取得が必要です。自動車部品では、自動車用のタイヤおよびチューブなどが強制認証の指定品目とされています。文末の参考資料・ブラック ジャック コツ「BIS: 強制認証の指定品目」をご参照ください。

II. 販売時の規制および手続き

  1. 認証制度
    現地の自動車生産者や輸入業者側は、輸入した自動車部品をインド国内で利用するには、検査機関を通じて当該部品に関して道路交通省が規定する自動車産業規格(Automotive Industry Standard:AIS)のAIS-037(部品認証制度)を取得する必要があります。詳細は「Procedure for Type Approval and Establishing Conformity of Production for Safety Critical Components」をご参照ください。
  2. 販売許可
    自動車部品の販売については、特段の販売許可の制度はありません。販売地域などの制限もないので、州間をまたぐ取引も可能となります。
  3. ラベル、表示規制
    製品パッケージの表示については、「Legal Metrology Act, 2009」および「Legal Metrology (Packaged Commodities) Rules, 2011」にて規制されています。パッケージ単位で輸入者名・住所、商品名、数量、梱包年月、最大小売価格(Maximum Retail Price: MRP)が記載されていなくてはなりません。

III. 関税、その他諸税

輸入時に課税される税金としては、自動車部品(HS8706から8709など)の多くに、輸入関税10~20%、社会福祉課徴金が基本関税に10%、統合物品・サービス税(IGST)28%が徴収されます。
また、自動車部品(HS8708、8713から8716など)に対しては、2011年に発効された日本・インド包括的経済連携協定(日印CEPA)による輸入税減税特典が使用できます。対象輸出産品に求められている原産地規則を調べ、その原産地規則を満たし、それを証明し、特定原産地証明書を受給して税関手続きを進めます。証明書の取得等に関しては巻末のジェトロ:日本・インド包括的経済連携協定および日本商工会議所:EPAに基づく特定原産地証明書発給事業を参照ください。

関係機関:

関係法令:

道路交通省
Central Motor Vehicles (Amendment) Rules, 2016PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(379KB)
消費者食糧公共配給省消費者局
Legal Metrology Act, 2009外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
Legal Metrology (Packaged Commodities) Rules,2011外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

参考資料・ブラック ジャック コツ

DGFT:
Foreign Trade Policy外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
CBIC :
Tariff (as on 31.12.2020) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
BIS:
強制認証の指定品目外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
道路交通省:
Procedure for Type Approval and Establishing Conformity of Production for Safety Critical Components 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ジェトロ:
関税制度新しいウィンドウで開きます
貿易管理制度新しいウィンドウで開きます
日本・インド包括的経済連携協定新しいウィンドウで開きます
外務省:
日印CEPA(Comprehensive Economic Partnership Agreement)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
日本商工会議所:
EPAに基づく特定原産地証明書発給事業外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

調査時点:2016年2月
最終更新:2021年2月

記事番号: A-031205

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