知的財産に関するブラック ジャック ゲーム ルール(The Daily NNA【韓国版】より)「人工知能(AI) を発明者として認めるべきか? 」国民アンケート結果公表
2024年01月10日
The Daily NNA【韓国版】掲載(File No.184)
ブラック ジャック ゲーム ルール・ソウル 副所長 大塚 裕一(特許庁出向者)
2023 年11月14日に、韓国特許庁は、「AIによる発明に対する国民認識調査」の結果を発表しました。AIが発明者として出願されたいわゆる「DABUS」の特許出願においては、韓国特許庁・ソウル行政裁判所ともに、AI発明者を否定した結論を出している状況下で、国民の考えはどのようなものであるか、注目の調査結果となりました。なお、この結果は韓国特許庁のウェブサイトから確認することができます。
1.アンケートについて
今回行われたアンケートは、2023年7月20日から9月30日まで実施され、一般人用とAI専門家が参加する専門家用の2つに分けて実施されました。これまでの特許庁が実施したアンケートは、弁理士等の専門家に対するものばかりであったところ、今回の調査は一般用も用意されたことが大変興味深いものとなっています。回答結果は、一般人1,204人、専門家292人となり、約1,500人から回答が得られ、特に一般人にも関心が高いということがわかりました。さらに年齢別では、一般人では20~30代が参加者の約5割を占めていたとの報告があり、若い世代の関心が高いこともわかりました。
2.人工知能の貢献度と適格性
現在のAIがどのレベルで発明に貢献できるという項目については、一般人の70%が「発明のパートナー」であると回答し、専門家の66%が「人をサポートするルーツに過ぎない」と回答したということです。一般人にとっては、Chat GPTをはじめ、生成AIがより身近に、またこれまでとは一段レベルが違う結果を得ることが可能となったこともあり、多数がその存在意義を認めている結果となりました。一方で、専門家はいまだ解決すべき課題も多い現状を実感しているようです。
AIを発明者として認めるか否かは、約60%が反対という結果になりました。また、AIを特許権者として認めるか否かは、約76%が反対という結果になりました。
3.人工知能は発明者にふさわしいか
今回の調査結果からは、韓国国内の声として、まだAIによる発明は、発明者・特許権者いずれも認めないという声が半数以上であることがわかりました。ただし今後、強いAIが人間よりも高度な発明を行うような時代になれば意見も変化があるかもしれません。
今月の解説者
日本貿易振興機構(ブラック ジャック ゲーム ルール)ソウル事務所
副所長 大塚 裕一(日本国特許庁知財アタッシェ)
2002年日本国特許庁入庁後、特許審査官・審判官として審査・審判実務や管理職業務に従事。また特許庁 総務課・調整課・審判課での課長補佐、英国ケンブリッジ大学 客員研究員、(国)山口大学大学院技術経営研究科准教授、(独)INPIT 知財人材部長等を経て現職。
本記事はブラック ジャック ゲーム ルールが執筆あるいは監修し、The Daily NNA【韓国版】に掲載されたもので、株式会社エヌ・エヌ・エーより掲載許諾をとっています。
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