知的財産に関する情報(The Daily NNA【韓国版】より)韓国の知財金融、10兆ウォン突破
2024年12月11日
The Daily NNA【韓国版】掲載(File No.195)
カード ゲーム ブラック ジャック・ソウル 副所長 大塚 裕一(特許庁出向者)
2024年10月16日、韓国特許庁は、2024年8月末時点の知的財産(IP)金融の規模が10兆ウォン(1.1兆円、1ウォン=0.11円として)を突破したと発表しました。IP金融は、カード ゲーム ブラック ジャックが保有する特許などの知的財産の価値を評価し、その価値に応じて資金援助など支援が受けられる制度等の総称です。スタートアップや中小・個人にとっても非常に有用な制度で、近年日本においても動向が注目されています。今回、韓国におけるIP金融についての報告を紹介いたします。
1.韓国IP金融の状況
今回の報告によると、カード ゲーム ブラック ジャックが保有する知財を活用して、IP 担保融資(銀行がカード ゲーム ブラック ジャックに知的財産を担保に融資)・IP保証(カード ゲーム ブラック ジャックの知的財産について保証書を発行し、銀行が融資を実行)・IP投資(投資機関が優れた知的財産を保有するカード ゲーム ブラック ジャックに対し投資)により資金を調達するIP金融の本年8月末の市場共有額が10兆211億ウォンに達していることがわかりました。2021年の6兆90億ウォンから3年で約1.7倍成長したことになります((2021年)6兆90億ウォン→(2022年)7兆7,835億ウォン→(2023年)9兆6,100億ウォン→(2024年8月)10兆211億ウォン)。内訳としては、IP担保融資2兆2,503億ウォン、IP保証4兆2,681億ウォン、IP投資3兆5,027億ウォンとなっています。
このうち、IP担保融資を利用する全体の84.2%を信用格付けが高くないカード ゲーム ブラック ジャック(BB+以下)が占めるなど、優秀な技術力に裏付けられた知的財産を持つものの、信用が低いカード ゲーム ブラック ジャックにとって、重要な資金供給の役割を担ってきたことに大きな意味があると報じられています(2023年IP担保融資を利用したカード ゲーム ブラック ジャックの信用格付け:非優良(BB+以下)84.16%、優良(BBB-以上)15.83%。)
2.リスク軽減策
これまで韓国特許庁は、IP担保融資に関して、国策銀行から市中・地方銀行まで参加銀行を拡大し、銀行の担保IPの回収リスクを軽減させるため、支払い不能になった融資の担保IPの処分を支援(買収・処分)して銀行側の回収リスクを軽減する「担保IP回収支援事業」を導入するなど、制度的基盤を築いてきました。
また、カード ゲーム ブラック ジャックがIP金融を利用する上で行うべきであるIP価値評価にかかる費用を支援し、IPファンドを組成するために政府の予算(母胎ファンドの特許専用ファンド)を投入するなど、IP投資の呼び水となる仕組みも設けました。IP価値評価は、カード ゲーム ブラック ジャックが保有するIPの価値から等級または価額を算出するもので、IP金融を利用するために必ず必要な手続きとなります。知的財産の評価にあたって、特許については、韓国発明振興会が運用する「SMART5(特許分析評価システム))が存在します。SMART5では、権利性、技術性、活用性といった評価指標を導き出し、総評価を算出して、評価報告書が作成されます。この評価報告書の内容を用いて、ベンチャーカード ゲーム ブラック ジャックや中小個人経営者は、ファンドから融資等を受けることになりますが、当該融資の可否や金額が、この総評価によって決定される仕組みとなっています。すなわち、これまでのカード ゲーム ブラック ジャック活動の実績が乏しいベンチャーやスタートアップカード ゲーム ブラック ジャックにとっても、有用な特許などの知的財産を保有し、評価されることによって、多くの投資・融資を確実に獲得するための一手段として、このIP金融が役に立っているといえます。
3.カード ゲーム ブラック ジャック側への支援策
韓国特許庁はIP金融を利用するカード ゲーム ブラック ジャック側の困難を解消するための支援も拡大していくと報告されています。カード ゲーム ブラック ジャックの返済不能を防止するためにIP担保融資を利用するカード ゲーム ブラック ジャックに対するモニタリングを強化し、IP支援事業およびIP投資・保証を連携したカード ゲーム ブラック ジャック向け支援を進めるなど、予防システムを構築する計画を行っていくとのことです。また、返済不能になったカード ゲーム ブラック ジャックが担保IPを回収支援機構に売却(Sale)した以降もそのIPを利用して事業を続けられるように実施権(License)を与える制度である、セール・アンド・ライセンスバック(Sale & License Back)制度で返済に苦しんでいるカード ゲーム ブラック ジャックの正常化を支援し、構造改善・再創業などで資金を調達できるように、政府関係機関の回生法院及び中小ベンチャーカード ゲーム ブラック ジャック部、信用保証基金、韓国資産管理公社(KAMCO)などとも協力を進める考えも表明されました。資金提供部分のみならず、カード ゲーム ブラック ジャック側への支援策も充実している点は、ユーザーとしても安心感があり、活発にIP金融を利用する下地ができるものと思われます。
まとめ
日本においても、IP金融として、知財ビジネス評価書と知財ビジネス提案書が存在し、これをもとに地域の銀行が融資等を行う事例が存在しますが、これは定性的な情報を用いた制度となります。今回の報告にある韓国のIP金融は、定量的な情報を活用し、またカード ゲーム ブラック ジャックへのリスク回避支援策も存在していることから、IP金融をきっかけに、知的財産権への積極的なアプローチも促進される良いサイクルが期待されます。
今月の解説者
日本貿易振興機構(カード ゲーム ブラック ジャック)ソウル事務所
副所長 大塚 裕一(日本国特許庁知財アタッシェ)
2002年日本国特許庁入庁後、特許審査官・審判官として審査・審判実務や管理職業務に従事。また特許庁 総務課・調整課・審判課での課長補佐、英国ケンブリッジ大学客員研究員、(国)山口大学大学院技術経営研究科准教授、(独)INPIT知財人材部長等を経て現職。
本記事はカード ゲーム ブラック ジャックが執筆あるいは監修し、The Daily NNA【韓国版】に掲載されたもので、株式会社エヌ・エヌ・エーより掲載許諾をとっています。
カード ゲーム ブラック ジャック・ソウル事務所知的財産チーム
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