ビジネス関連法 21 トランプ
財政部と国家税務総局は2003年10月14日、21 トランプなどの措置について、「輸出貨物の還付率の調整に関する通知」(財税「2003」222号、10月13日付公布)をそれぞれのホームページで公表した。
今回の決定は、10月10日に北京で開催された「増値税輸出還付メカニズム改革工作座談会」において、温家宝・国務院総理が示した輸出税還付の改革原則を受けたもの。輸出税還付に関する主な内容は以下のとおり。
輸出税還付率の調整について
- 実施時期:2004年1月1日から
- 下げ幅:平均すると3%だが、製品によっては全く税還付しなくなるものもあれば、引き上げや、据え置きの製品もある。
- 次の[例外]以外の製品、現行還付率17%および15%の製品→13%に引き下げ現行還付率13%の製品→11%に引き下げ
- [例外]
-
- 引き上げ製品(現行還付率5%→新還付率13%):
小麦粉やトウモロコシ粉などの食用粉末および鴨や兔などのブロック食用肉 - 据え置き製品:
現行還付率5%および13%の農産物
現行還付率13%の農産物を原料とする製品
現行還付率17%の船舶、自動車およびコア部品、デジタル制御工作機械、建設・鉱石採掘や工事用機械、電話および光通信設備、医療機器、鉄道機関車、航空機・人工衛星、プリント基板などの製品 - 引き下げ製品
還付率を11%に引き下げる製品:ガソリンおよび未鍛造圧延亜鉛
還付率を8%に引き下げる製品:黄燐および他の燐、マンガン鉄および珪素マンガン鉄、未鍛造圧延アルミとニッケル、クロム鉄など
還付率を5%に引き下げる製品:コークス類、未鍛造圧延の精錬銅と銅合金、天然凍石、滑石、螢石、天然バリウム、ヒドラジン、金属酸塩、炭化物、稀土金属など - 輸出税還付が廃止される製品:原油、灯油、軽油、ディーゼル油、潤滑油、廃油、原木、木材、木製割り箸、パルプ、紙、プラチナ、カシミヤ、シラスウナギ、銅・鉄鋼・アルミなどの金属廃材、稀土類金属、天然石墨、酸化アルミ、人造鋼玉など
- 製品の実施日基準:輸出貨物の通関申告書に税関に明記した出国日に準ずる
- 引き上げ製品(現行還付率5%→新還付率13%):
- [例外]
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200万ドル以上(輸出金額ベース)のプラントおよび1台あたり100万ドル以上(同)の大型機械電気製品については、次の条件を満たせれば、2004年1月1日以降の輸出となる場合でも調整前の還付率が適用される。
- 輸出企業が10月15日以前に輸出契約を締結し、かつ価格変更のできない製品であること。
- 11月15日以前に輸出契約正本と副本を所轄の輸出税還付機関に提出・登録し、省レベルの税務局の審査を受けること。
- 11月30日までに条件に合致する輸出契約と関係資料を国家税務総局と財政部の審査を受けて承認を得ること。
税負担の見直し:地方政府も負担
輸出還付財源を中央・地方財政で共同負担するべく見直しを行う
具体的には、2004年の輸出額が2003年より輸出増加分に対する増値税の輸出還付については、中央政府が75%、地方政府が25%財政分担する。例えば、2003年の輸出額が400億ドルで、2004年の輸出額が500億ドルに増加した場合、400億ドル分の増値税の輸出還付額は従来通り中央政府がすべて負担するが、100億ドル分のそれについては中央が75%、地方政府が25%負担する。また、今までの未還付税をすべて中央政府の財政で負担する。
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輸出還付率調整通知(177KB)
輸出貨物の税還付率の調整に関する通知 (中国財政部・国家税務総局、財税[2003]222号)
各省、自治区、直轄市、計画都市の財政庁(局)、国家税務局、新疆生産建設兵団財務局
現行の輸出貨物に対する増値税(付加価値税)還付率の構造的な調整が、国務院の批准を経て行われた。ここに関係事項を以下の通り通知する:
- 以下の貨物は現行の税率を維持する
- 現行の還付率が5%と13%の農産品。
- 現行の還付率が13%の農産品を原料に加工生産される工業品(本通知の第3条と第4条の規定を除外する)。
- 現行の税収政策で増値税の徴税率が17%、税還付率が13%と規定されている貨物(本通知第3条と第4条の規定を除外する)。
- 船舶と自動車、およびその主要な関連部品、航空・人工衛星関連、数値制御の工作機械、マシニングセンター、プリント基板、鉄道機関車など、現行の輸出時税還付率が17%の貨物。
- 小麦粉、とうもろこし粉、カモのカット肉、ウサギのカット肉など、付属文書の2に列記されている貨物の輸出時の税還付率を5%から13%に引き上げる。
- 原油、木材、パルプ、カシミヤ、シラスウナギ、希土類金属、リン鉱石、天然石墨など、付属文書の3に列記されている貨物の輸出時の税還付政策を廃止する。このうち消費税を徴収すべき貨物に対しては、輸出時の消費税還付および免税政策を廃止する。
- 下記の貨物の輸出時税還付率を引き下げる。
- ガソリン(商品コード27101110)、未鋳造圧延亜鉛(商品コード7901)の輸出時税還付率を11%に引き下げる。
- 未鋳造圧延アルミニウム、黄燐とその他のリン、未鋳造圧延ニッケル、鉄合金、モリブデン鉱砂とその精鉱など、付属文書の4に列記されている貨物の輸出時税還付率を8%に引き下げる。
- コークスと半(セミ)コークス、コークス用炭、軽重焼結マグネシウム、蛍石、滑石、凍石(ステアタイト)など付属文書の5に列記されている貨物の輸出時税還付率を5%に引き下げる。
- 第1-3条と本条(1)、(2)、(3)で規定する貨物以外の、現行輸出時税還付率が17%と15%の貨物はすべて、輸出時税還付率を一律で13%に引き下げる。また現行徴税率と税還付率がどちらも13%の貨物は、輸出時税還付率を一律に11%に引き下げる。
- 輸出企業が2003年10月15日までにすでに対外的に契約しており価格を変更できないもののうち、第4条(4)に該当する企業のプラント設備(輸出価格が200万ドル以上のプラント設備)と大型機械電気製品(単体価格が100万ドル以上の機械電気製品)の輸出契約については、契約上の輸出日が2004年1月1日以降のものは、2003年11月15日までに輸出契約書の正・副本を税還付所轄機関に提出して登録し、受理してもらわなければならない。さらに省国家税務局の審査を受けて承認を得た後、2003年11月30日までに条件に合致する輸出契約と関係資料を国家税務総局に提出するものとし(提出様式は付録6参照)、国家税務総局と財政部の審査を受けて承認を得た後、各地の国家税務局によって調整前の税還付率により還付が行われる。
2003年11月15日までに登録して受理されなかった完成設備と大型機械電気製品は、調整後の税還付率により還付が行われる。 - 各地の財政・税務部門は、本通知の規定をきちんと学習し、本通知に関する政策を遂行できるよう有効な措置を講じ、法に基づき税還付を行い、国家と企業の利益をきちんと守らなければならない。またビジネスと税関、外国為替、企業の関連部門は互いに緊密に協力して、輸出業務を更に円滑に実施しなければならない。
- 2004年1月1日以降は、いかなる貿易方式を採用している企業に対してもすべて、本通知で規定される輸出時税還付率を適用する。具体的な実施時期は、税関が輸出貨物の税関申告書に明記する出国日に準ずる。
財政部 国家税務総局
2003年10月13日
税関税NO | 商品名称 | 備考 |
---|---|---|
8901 - 8902、8904、8905-8906、8907 | 船舶 | 列記される税NOのうち、現行税還付率が17%のものはその還付率が維持され、13%のものは本通知の規定に基づいて調整 |
84073410、8407342084082010 - 8408901084089092 - 8408909387012000 - 8707909087161000 - 8716900084099191 - 8409919984099991 - 840999998708 | 自動車及びその主要部品 | 同上 |
8456-8460、8462 | 数値制御工作機械、マシニングセンター、組合せ工作機械 | |
8425 - 843084671100 - 8467890084743100 - 8474809084791021 - 84791090 | クレーン及び工事用機械、機械リフト用装置、建築・鉱石採掘用機械 | 同上 |
851730 - 85175029 | プログラムコントロール電話・電報交換器、光通信設備 | |
9018 - 9020、90221200 - 9022140090222100 | 医療機器 | |
8601-8606 | 鉄道機関車 | |
84713000 | 重量10kg以下のモバイルデジタル自動データプロセッサ | |
88 | 航空機・人工衛星 | |
8454 - 8455 | 金属製錬設備 | |
8534 | プリント基板 |
項目 | 税関商品コード | 商品名称 | 現行税還付率 | 調整後税還付率 |
---|---|---|---|---|
一、食用粉類 | 1101 | 小麦又は混合麦の細粉 | 5% | 13% |
11022000 | トウモロコシ細粉 | 5% | 13% | |
11023010 | うるち米細粉 | 5% | 13% | |
11023090 | その他の米細粉 | 5% | 13% | |
11031100 | 小麦粗粒、粗粉 | 5% | 13% | |
11031300 | トウモロコシ粗粒、粗粉 | 5% | 13% | |
11031921 | うるち米粗粒及粗粉 | 5% | 13% | |
11031929 | その他の米粗粒及粗粉 | 5% | 13% | |
11032010 | 小麦顆粒 | 5% | 13% | |
11081100 | 小麦でんぷん | 5% | 13% | |
11081200 | トウモロコシでんぷん | 5% | 13% | |
二、分割肉類 | 02073510 | 生の、或いはチルドの鴨カット肉 | 5% | 13% |
02073520 | 生の、或いはチルドのガチョウカット肉 | 5% | 13% | |
02073610 | 冷凍の鴨カット肉 | 5% | 13% | |
02073620 | 冷凍のガチョウカット肉 | 5% | 13% | |
02081010 | 生の、或いはチルドのウサギ肉、ウサギ頭部を含まず | 5% | 13% | |
02081020 | 冷凍ウサギ肉、ウサギ頭部を含まず | 5% | 13% | |
02081090 | 生の、或いはチルドの野ウサギ肉 | 5% | 13% |
税関税NO | 現行税還付率(%) | 商品名称 |
---|---|---|
27090000 | 13 | 石油原油及びアスファルト鉱物から抽出される原油 |
27101911 | 13 | 航空機燃料油 |
27101912 | 13 | 灯油 |
27101921 | 13 | 軽油 |
27101922 | 13 | 5-7号燃料油 |
27101929 | 13 | その他ディーゼル油及びその他燃料油 |
27101991 | 13 | 潤滑油 |
27101992 | 13 | グリス |
27101993 | 13 | 潤滑油基礎油 |
27101999 | 13 | その他重油;上述の油を基礎成分とする未列記製品 |
27109100 27109900 | 13 | 廃油 |
4403 | 5 | 原木 |
4404 | 13 | たが木、まき、木片及び荒削り木棒等 |
4407 | 13 | 縦に鋸で切った、縦に割った、かんなで削った、或いは丸く切った木材、厚さ6mmを超える |
4408 | 13 | 飾り面用薄板等で、縦に鋸で切った、縦に割った、かんなで削った、或いは丸く切った木材、厚さ6mm以内 |
4409 | 13 | どの一辺、端或いは面も連続した形状の木材 |
30049090.2 | 17 | 紫杉醇(Taxol)製品 |
44190010 | 13 | 木製割り箸 |
450,145,024,503 | 5、13 | 軟木及び軟木製品 |
第47章 | 13 | パルプ、板紙 |
4801-4816 | 13 | 紙、紙パルプ、板紙 |
2601 - 2612、2614 - 2622 | 13 | 鉱砂、鉱滓及び鉱灰、鉄・マンガン・銅・ニッケル・コバルト・アルミ・亜鉛・錫・カドミウム・タングステン・ウラン・チタン・ニオビウム・タンタル・バナジウム鉱砂及び精鉱、貴金属及びその他鉱砂・精鉱、溶渣砂、鉱砂及び残滓等。 |
7401 | 13 | 沈澱銅 |
7402 | 17 | 未製錬銅;電解製錬用の銅陽極 |
7404 | 13 | 銅廃材 |
7110 | 13 | プラチナ粉、プラチナ板、片、パラジウム等 |
51021920 | 5 | 梳いていないその他カシミヤ |
51053921 | 13 | 梳いている無毛カシミヤ |
51053929 | 13 | 梳いているその他カシミヤ |
41031010 | 13 | カシミヤ板状皮 |
25309020 | 13 | 稀土金属鉱 |
3019210 | 5 | シラスウナギ |
506 | 5 | 骨及び角(ツノ)柱で,加工していないか、脱脂している、簡単に整理(未切断成形)、酸処理或いは脱膠されたもの。上記製品の粉未 |
2826900010 | 15 | 弗化タンタル酸カリウム |
29022000 | 15 | ベンゼン |
7201 | 13 | 非合金銑鉄、合金銑鉄 |
7204 | 13 | 鉄鋼廃材 |
75089010 | 13 | 電気メッキ用ニッケル陽極 |
76020000 | 15 | アルミ廃材 |
81019700 | 13 | タングステン廃材 |
81102000 | 13 | アンチモン廃材 |
2510 | 13 | 天然燐酸カルシウム、天然燐酸アルミカルシウム及び燐酸塩燐酸??及燐酸?白粉 |
2504 | 13 | 天然石墨 |
2508 | 13 | その他粘土等 |
28181000 | 15 | 人造鋼玉 |
2,818,200,028,183,000 | 15 | 酸化アルミ |
税関商品コード | 商品名称 | 調整後税還付率 |
---|---|---|
2613 | モリブデン鉱砂及びその精鉱 | 8% |
28047010、28047090 | 王燐、黄燐、その他燐 | 8% |
7502 | 未鍛造圧延ニッケル | 8% |
72021100、72021900 | マンガン鉄 | 8% |
72022100、72022900 | 珪素鉄 | 8% |
72023000 | 珪素マンガン鉄 | 8% |
72024100、72024900 | クロム鉄 | 8% |
7601 | 未鍛造圧延アルミ | 8% |
税関商品コード | 商品名称 | 現行税還付率 | 調整後税還付率 |
---|---|---|---|
27040010 | コークス又は半コークス | 15% | 5% |
27011210 | コークス用炭 | 13% | 5% |
7403 | 未鍛造圧延の製錬銅及び銅合金 | 17% | 5% |
2519 | 軽重焼結マグネシウム | 17%、13% | 5% |
25309090 | その他鉱産品 | 13% | 5% |
2526 | 天然凍石、滑石 | 13% | 5% |
2529 | 螢石、長石、白流石等 | 13% | 5% |
2511 | 天然硫酸バリウム、天然炭酸バリウム | 13% | 5% |
2825 | ヒドラジン、ヒドロキシルアミン及びその無機塩、その他金属酸化物等 | 17%、15% | 5% |
2841 | 金属酸塩及び過金属酸塩 | 17%、15% | 5% |
2849 | 炭化物 | 13% | 5% |
2846 | 稀土金属、イットリウム、スカンジウム及びその混合物の無機或いは有機化合物 | 17%、13% | 5% |
4410 | 木製破砕板及びその他類似する木製材料板等 | 13% 5% | 5% |
NO | 企業名 | 設備名 | 商品コード | 設備金額 | 契約締結日 |
2003年末に完成 可能な契約金額 |
契約履行 予定期限 |
備考 |
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1 | ||||||||
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3 | ||||||||
4 | ||||||||
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合計 |