香港でTKGが大人気!? 日本産の卵 シェア拡大

2023年03月20日

日本の食品輸出総額のおよそ4分の1を占めている香港で、この3年間に輸出が3倍以上に増えているのが、日本産の鶏卵だ。街なかには、たまごかけごはんの専門店も現れ、ことし1月には香港で初となる日本の卵を専門に調理加工する工場が稼働した。なぜ香港向けの輸出が伸びたのか、その背景を取材した。

(12分17秒)

テキスト解説を読む

テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: ブラック ジャック 遊び方グローバルアイオープニングタイトル。フランス・パリのエッフェル塔や凱旋門、アニメキャラクターのコスプレをした20代くらいの海外の女の子や、渋谷のスクランブル交差点の写真など、世界中の12枚の写真が画面の奥から飛び出してくる。水色を基調としたコンピューターグラフィックスの背景に、中が空洞になった緑色(みどりいろ)の地球儀が回転しながら現れる。画面右側で地球儀が回転し、左側に紺色の文字で「世界は今 JETRO Global Eye(ブラック ジャック 遊び方 グローバル アイ)」と書かれたタイトルテロップが表示される。

映像説明: スタジオ。横長の薄い黄緑色(きみどりいろ)の背景モニターに緑色(みどりいろ)を基調とした地球儀と「世界は今 JETRO Global Eye(ブラック ジャック 遊び方 グローバル アイ)」のロゴが映し出されている。前にスタンド付きモニターがあり、曇り空の下、海岸沿いに高層ビルが建ち並んでいる映像が映し出されている。スタジオ中央に髪をまとめた女性キャスターが座っている。黒のラインが入った白いブラウスに黒いスカートを着ている。

女性キャスター: 世界は今、ブラック ジャック 遊び方グローバルアイ

映像説明: スタジオ。薄い黄緑色(きみどりいろ)のコンピューターグラフィックスを背景に、画面左側に手を前で軽く組んだ女性キャスターが座り、右側にモニターがある。モニターには、曇り空の下、海岸沿いに高層ビルが建ち並んでいる映像、10個の白い卵が入った「日本(にほん)のたまご」と書かれたパックのアップの映像、白い茶碗に生卵の黄身と茶色のしょうゆがついたご飯が盛られていて黒い箸を生卵の黄身のあいだに入れると黄身がごはんの上に広がっていく映像が映し出されている。

テロップ: 江連 裕子(えづれ ゆうこ)

江連(えづれ)キャスター: 日本の食品の最大の輸出先の1つ、香港。この3年間で輸出が3倍以上に増えているのが、卵です。街なかには、こんな専門店も現れました。

テロップ: 香港でTKGが大人気(だいにんき)!? 日本産(にほんさん)の卵 シェア拡大

映像説明: 曇り空の下。樹木が等間隔に植えられた中央分離帯のある4車線の道路にベージュと緑(みどり)の建物と緑(みどり)と茶色の高層ビルが並んでいる。道路を3台の車が走っている。広い歩道には数人の男女が立っている。歩道の角(かど)には、外壁が茶色と白の建物が建っている。茶色の部分に白い背景に黒い文字で縦に「米気(まいへい)」、横に「精米 MAIHEI 食堂」と書かれている看板が掲げられている。 白い背景に黒い文字で縦に「米気(まいへい)」、横に「精米 MAIHEI 食堂」と書かれている看板のアップ。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 香港で人気急上昇! 生(なま)で食べたい日本(にほん)の卵

テロップ: 香港

テロップ: 米気(まいへい)

ナレーション: こちらの店では、卵そのものが味わえるあの「食べ方」が人気だという。

映像説明: 店内。黒い長袖シャツに紺色のワンピースを着てマスクをつけたポニーテールの女性店員が木製のトレーを運んでいる。

木製のトレーには茶碗に生卵の黄身がのせられたご飯、麦茶、煮物などが載せられている。テーブルに黒い上着を着てマスクをつけた短髪の男性客が座っている。女性店員がテーブルに木製のトレーを置いたあと、男性客が机の上の湯飲み茶碗を動かす。ほかの客席には数人の男女が向かい合って座っている。

ナレーション: 店員が運んできたのは、

映像説明: 黒いテーブルの上。木製のトレーにさまざまな料理がのせられている。ネギ入りの味噌汁、白い茶碗にしょうゆをかけた生卵の黄身がのせられたごはん、小皿に盛られた漬物、放射状の線模様がある白い皿にたれがついた焼き豆腐、透明の小鉢におひたし、白い皿に肉を細かく切った料理、放射状の線模様がある白い皿にからしが載った揚げ物、白い飲み物が入った透明のグラスが置かれている。

テロップ:(ローマ字の「TamagoKakeGohan」はTKGの文字が赤いエッジで表示) たまごかけごはん TamagoKakeGohan

ナレーション: たまごかけごはん。

映像説明: 白い茶碗に生卵の黄身がのせられ、茶色のしょうゆだれがついたご飯のアップ。黒い箸を黄身のあいだに入れると、黄身がごはんの上に広がっていき、黒い箸で黄身を混ぜるように動かしている。

ナレーション: とろりと流れ出す黄身が、食欲をそそる。

映像説明: ブラインド越しに外が見える窓がある白い壁の店内。10人ほどの若い男女がそれぞれテーブルに向かって座り、食事をしている。

ナレーション: 客層は、香港の若い人たちが多いようだ。

映像説明: 赤い文字が書かれている黒いTシャツに黒い上着を着た短髪の男性客が箸でたまごかけごはんを口に運ぶ。

ナレーション: 日本の文化が好きで、よく日本食(にほんしょく)の店に行くという、こちらの男性は。

映像説明: 赤い文字が書かれている黒いTシャツに黒い上着を着た短髪の男性客がインタビューに答える。

男性客: とってもおいしかったです。 生卵を、ま、そういう専門の飲食店とかっていうブームがありますね。香港では。

映像説明: ブラインド越しに外が見える席で、ボウタイ襟の白いブラウスを着て眼鏡をかけ、赤いベレー帽をかぶって肩まで髪を伸ばした女性客がインタビューに答える。

女性客・中国語: 子どもの頃は生で食べたことはないです。 香港に、たまごかけごはんはありませんでしたから、 日本の文化を知って食べるようになりました。

映像説明: 木製のトレーに白と青のしま模様の茶碗に生卵の黄身がのったご飯のアップ。白い皿に盛られた料理などが見える。 茶色のしょうゆだれがついたごはんの上に半分ほどくずした黄身がかかったたまごかけごはんのアップ。

ナレーション: 実は卵を生で食べる習慣のある国は、ごくわずか。食中毒を懸念して、十分に加熱するのが主流だからだ。

映像説明: ボウタイ襟の白いブラウスを着て眼鏡をかけて赤いベレー帽をかぶった、先ほどインタビューに答えた女性客が、たまごかけごはんを箸で口に運ぶ。

ナレーション: なぜ日本産(にほんさん)の卵は、生でも食べられると認識されるようになったのか。

映像説明: 曇り空の下。広場の前に平屋建てのグレーの外壁の横長の建物が立っている。出入り口にはスロープと階段があり、出入り口の上にある柱で支えられたひさし部分には「JA(ジェイエー)うすきたまごファーム株式会社」という立体文字が掲げられている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 日本産(にほんさん)の卵 衛生検査の現場に潜入

テロップ: 福岡県 久留米市

テロップ: JA(ジェイエー)うすき たまごファーム

ナレーション: その秘密は、日本の卵の管理施設にあった。

映像説明: 白い壁の工場の中。通路横に重ねられたグレーの卵トレーや水色の台に畳まれた段ボール箱が置かれている。壁際にスチール製の機械が並び、それぞれにコンベアが設置されている。赤茶色の卵がのせられた緑(みどり)や水色の卵トレーがコンベアの上などに置かれている。水色の衛生服に薄い水色のエプロンを着て水色の衛生キャップをかぶった人物が作業をしている。 パックに入った10個の赤茶色の卵が4パックほどレーンから流れてきてパックのフタが閉じられる。

テロップ: GPセンター 選別 Grading 包装 Packing

ナレーション: ここは卵の選別と包装を行っているGPセンターと呼ばれる施設で、日本全国(にほんぜんこく)に450ヵ所以上ある。

映像説明: 「自動汚卵検査装置(じどうおらんけんさそうち)」のラベルが貼られたモニターのある青い機械の下をくぐってコンベアに並んだたくさんの赤茶色の卵に光が当てられ流れていき、次の青い機械では赤い光線が当てられている。 白い衛生服に白い衛生キャップをかぶってグレーのマスクをつけた男性が「自動汚卵検査装置(じどうおらんけんさそうち)」の前に向かって歩いている。

テロップ: ナベル 九州営業グループ 橋本 祐(はしもと ゆう) 主査

ナレーション: 多くのGPセンターに導入されている、さまざまな機械。開発した企業の担当者に案内してもらった。

映像説明: つやのある、たくさんの赤茶色の卵が仕切られたコンベアで運ばれ、液体と回転するブラシで洗浄されている。

テロップ: 洗卵機(せんらんき)

ナレーション: 農場からやってきた生まれたての卵は、まず洗浄される。続いては、衛生検査だ。

映像説明: 「自動汚卵検査装置(じどうおらんけんさそうち)」の前で、橋本主査が手ぶりを交えながらインタビューに答える。

橋本主査: こちらにはあの、検査装置がついておりまして、 こちらが汚卵検査装置(おらんけんさそうち)というかたちで 汚れた卵を自動で検査する機械となっております。

映像説明: 水色の衛生服を着て水色のゴム手袋をはめた人物が黄色(きいろ)の汚れがついた白い卵を手に持っている。 水色の卵トレーに入ったたくさんの白い卵が並んでいる。何個かの白い卵には茶色の汚れがついている。

テロップ: 汚卵検査(おらんけんさ)

ナレーション: 洗浄で落としきれなかった、こびりついた汚れがないかのチェック。

映像説明: コンベアの上にたくさんの赤茶色の卵が並び、青い機械の下を流れている。 光が当てられた赤茶色の卵が回転しながら流れている。

テロップ: ひび卵検査

ナレーション: 次に、ひびが入っていないかのチェック。わずかな汚れやひびから食中毒の原因となる雑菌が繁殖したりするからだ。

映像説明: 機械の底の部分から青白い光が当てられた白い卵が、ローラーに挟まれて1列ずつ並んで流れていく。

テロップ: 紫外線殺菌

ナレーション: 最後に、殺菌処理も行われる。

映像説明: 2列に並んだ白い卵がスチール製の黒い機械の下を通り高速で流れている。機械の底の部分を通るときにオレンジ色(いろ)の光が当てられている。

テロップ: 異常卵検査(いじょうらんけんさ)

ナレーション: 外側の殻のチェックのあとは、中身の検査だ。

映像説明: 黄緑色(きみどりいろ)のトレーに固まった黄身のかけらや赤い小さな点などの汚れがある割られた生卵が置かれている。

ナレーション: 検出された卵を見せてもらうと、小さな血液がついていた。

映像説明: 水色の衛生服に薄い水色のエプロンを着て水色の衛生キャップをかぶり、水色のゴム手袋をはめた人物が流れてくるパックに入った10個の赤茶色の卵を軽く触りながら確認している。 畳まれた段ボール箱が積まれた工場の一角。スチール製の回転台に白い卵が入ったラベルが貼られたパックが流れている。水色の衛生服に薄い水色のエプロンを着て水色の衛生キャップをかぶり、水色のゴム手袋をはめた男性が両手に4個の白い卵が入ったパックを1つずつ持ち、裏側を確認しながら段ボール箱に詰めている。

ナレーション: 機械による検査だけでなく、人の目でも厳しくチェック。パックに入れて最後の段ボールに詰めるまで、裏側も細かく確認している。

映像説明: 水色のハサミなどが置かれた黒い机の上にパックに入った10個の白い卵が置かれている。パックに入った10個の白い卵の1つに茶色の汚れがついている。

ナレーション: 検査で通らなかった卵は、問題なければ、加工用に分けられる。

映像説明: 黄緑色(きみどりいろ)のテープが上部についた金属製の機械の下をパックに入った10個の赤茶色の卵が10パックほどレーンから流れていく。

ナレーション: 徹底的な衛生検査と品質管理された卵が、出荷されているのだ。

映像説明: 白い壁棚に額縁に入った修了証や証明書などが置かれた部屋。グレーのマスクをつけた橋本主査が話を聞きながらうなずいている。

テロップ: ナベル 九州営業グループ 橋本 祐(はしもと ゆう) 主査

ナレーション: こうしたシステムについて、海外との違いを聞いてみると。

映像説明: 白い壁棚に額縁に入った修了証や証明書などが置かれた部屋。グレーのマスクをつけた橋本主査がインタビューに答える。 つやのあるたくさんの赤茶色の卵が仕切られたコンベアで運ばれ、液体と回転するブラシで洗浄されている。 コンベアにたくさんの白い卵が並び、水色の衛生服に薄い水色のエプロンをきて水色の衛生キャップをかぶり、マスクをつけた女性が1個の白い卵を手に取り、水色の卵トレーに置く。 水色の衛生服に薄い水色のエプロンを着て水色の衛生キャップをかぶり、マスクをつけた女性が真剣な表情で確認している。

橋本主査: 日本(にほん)と海外で機械は同じようなものが使われているんですけれども、大きく洗卵機(せんらんき)と検卵(けんらん)、検査装置の有無が、あの、異なっております。 主に、ま、ヨーロッパの国とか海外の国では生食(なましょく)を前提としていないので、あの、卵を洗わないっていうふうにしている国も結構多くて、 ま、そういった国に対して日本(にほん)は生食(なましょく)を前提としているので、 汚れや中の血玉であったりとか、そういうところの検査をより重視しているかたちになりますね。

映像説明: コンベアの上に12列の白い卵が並び、青い機械の下と通っていくときに光が当てられ、流れている。ところどころ、卵がない列がある。 機械に6個ずつセットされ、持ち上げられた赤茶色の卵が下のレーンを流れる透明のパックに一度に詰められていく。

テロップ: 殻付き卵の輸入が認められている国・地域 香港 マカオ シンガポール 台湾 米国 ※2023年2月時点

ナレーション: こうして、適切な温度管理と賞味期限の中で、生でも食べられる卵が全国に流通しているのだ。しかし、輸出となると、各国に動物検疫の条件がある。現在、殻付き卵の輸入が認められているのは、香港をはじめ、5つの国や地域にとどまる。

映像説明: 下りエスカレーターに乗りながら撮影した映像。右手前の降り口近くに「開運」の文字と波の画像の下にすしが並べられ、すしを箸で挟んだ画像のパネルが置かれている。店内にさまざまな商品が陳列されているのが見える。通路を歩く数人の男女が商品を見ている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): コロナ禍でも売上右肩上がり 香港で何が起きている!?

テロップ: 香港

テロップ: YATA 北角店(ヤタ パッコウてん)

ナレーション: 中でも香港では、輸入の勢いが加速していて、

映像説明: 卵コーナー。パックに入ったたくさんの白や赤茶色の卵が陳列されている。

ナレーション: スーパーでも、日本産(にほんさん)の卵が売り場の大きな面積を占めるようになった。

映像説明: 卵コーナー。黒い服を着て髪を髪留めで留めた女性が卵を見ている映像を背景に、「日本産(にほんさん)の卵の輸入動向」と題された棒グラフが表示される。縦軸の左側には0から300までの個数が「百万個」単位で100ずつ示され、横軸には2012年から2021年までの年が1年ずつ示されている。卵の個数は右肩上がりに上昇し、2019年は1億個に達し、2021年には2億5千万個を超えている。(出所:香港統計局の資料を基に作成) パックに入った卵がたくさん並んでいる映像を背景に「産地ごとの推移」と題された棒グラフが表示される。左の縦軸に0から1500までの個数が「百万個」単位で500ずつ示され、右の縦軸には0から660までの香港ドルが「百万香港ドル」単位で110ずつ示されている。横軸には2017年から2021年までの年が1年ずつ示されている。日本の棒グラフが赤で、中国の棒グラフが黄色、アメリカの棒グラフが青で順に表示される。各年とも中国、アメリカ、日本の順に個数が多い順になっている。グラフに中国の黄色い折れ線とアメリカの青い折れ線で取引金額が表示され、続いて、日本の折れ線が赤で表示される。2019年までは中国、アメリカ、日本の順に取引金額が多かったが、2020年に日本がアメリカを抜き、2021年は日本がアメリカをやや上回った金額となっている。(出所:香港統計局の資料を基に作成)

ナレーション: 食品のおよそ9割を輸入している香港。日本産(にほんさん)の卵の輸入量は、10年前から年々、右肩上がりだ。量としては中国産、アメリカ産の卵が圧倒的であるものの、金額の推移では、もともと単価の高かった日本産(にほんさん)の卵が、2020年にアメリカ産を抜いて2位に躍り出た。

映像説明: 白い壁の倉庫。左側に白や茶色の段ボール箱が積まれている。奥の部屋の扉が開かれ、茶色の段ボール箱の傍らで赤い服を着た男性が、段ボールが2段積まれた台車を押している。白で「味珍味(あじのちんみ)」と書かれた赤い上着を着てグレーのマスクをつけ、髪を真ん中で分けた男性が、積まれた茶色の段ボール箱のほうを右手で示しながら話をしている。

テロップ: 味珍味(あじのちんみ)

ナレーション: この3年で、一体、何があったのだろうか。日本産食品(にほんさんしょくひん)を輸入している卸業者を訪ねた。

映像説明: 大量の段ボール箱が積まれた倉庫。半袖の青いTシャツを着てマスクをつけた男性が白い台の上から段ボール箱を移動させ、積んでいる。 作業場。銀色の作業台に皮がむかれた焼き芋の写真と「ひなたスイート 雅」の文字が書かれたラベルが貼られた数本のサツマイモが詰められたビニール袋が段ボール箱に入れられて置かれている。壁際に畳まれた段ボール箱が積まれ、銀色の台にサツマイモが詰められたビニール袋や段ボール箱が置かれている。薄い紫色の袖の服の上に濃いピンク色の服を着てオレンジ色(いろ)の手袋をはめ、水色のマスクをつけた女性が手に持ったサツマイモを確認している。近くで2人の作業員が、サツマイモが入ったビニール袋を手にしている。 段ボール箱に細かい文字が書かれた10個のパッケージの箱が詰められている。黒とオレンジ色(いろ)の服を着て黒い手袋をはめた人物がパッケージの箱にシールを貼っている。

ナレーション: ここでは生鮮食品、飲料、調味料などをはじめ、香港全域のスーパーが取り扱っている日本の食品のほとんどを手がけている。

映像説明: 段ボール箱の中。凹凸のあるグレーのトレーにたくさんの白い卵が並べられている。 別の段ボール箱の中。目玉焼きの写真と文字などが書かれたオレンジ色(いろ)のラベルが貼られた10個ずつ白い卵が詰められたいくつものパックが並べられている。

ナレーション: こちらの倉庫でも、卵の取扱量はこの3年ほどで倍近くまで急増したという。その理由は。

映像説明: 卵の陳列棚。「FRENZ」、「+Organic(プラスオーガニック)」などと書かれた卵のパッケージ、「日本国産(にほんこくさん)

白玉(しろだま) 花咲き(はなさき)」や「新紀元卵 暁」などと日本語が書かれた卵のパッケージなどの映像を背景に、コンピューターグラフィックス画像が映し出される。左側に「中国産・米国産」と青いエッジの白い文字、3個1組(さんこひとくみ)の赤茶色の卵イラストが8つ、「価格 安い」とピンクのエッジの白い文字が表示されている。右側に「日本産(にほんさん)」と青いエッジの白い文字、3個1組(さんこひとくみ)の赤茶色の卵のイラストが3つ、「価格 高い」とピンクのエッジの白い文字が表示されている。左側の「中国産・米国産」の下にある3個1組(さんこひとくみ)の赤茶色の卵が1つずつ消えていき、3個1組(さんこひとくみ)の赤茶色の卵が1つだけになり、下にある「価格 安い」の文字が「価格 高騰」に変わる。右側の「日本産(にほんさん)」の下にある3個1組(さんこひとくみ)の赤茶色の卵が2つ増えて5つになり、下の「価格 高い」の文字が「価格 手ごろ」に変わる。

ナレーション: 新型コロナの影響で、日本産以外(にほんさんいがい)の卵の流通は大打撃を受け、価格は高騰。そうしたなか、比較的流通が確保できていた日本産(にほんさん)の卵のシェアが拡大し、輸入量が増えたことで小売りの価格が手ごろになるという現象が起きた。

映像説明: 茶色とベージュの木目調の壁の上部中央に「福」の金色の文字が書かれたひし形の赤い飾りの下に銀色の文字で「AJI‐NO‐CHINMI(あじのちんみ)」などと書かれた立体看板が掲げられている。その前に白い文字で「味珍味(あじのちんみ)」の文字がある赤い上着を着てマスクをつけた男性が立ち、手ぶりを交えながらインタビューに答える。

テロップ: 味珍味(あじのちんみ) 呉 德暁(ウー トクアキ) 社長

呉(ウー)社長: ほかの国の卵が結構値段が上がったりとかでですね、 もともと、ま、日本産(にほんさん)の卵と、例えば中国産、アメリカ産っていう価格差がこんだけあったのがですね、 この2、3年、やっぱりコロナだったり、いろいろあって、ほかの国のものが、どんどんどんどん高くなっていってですね、 その価格差が、こう、すこく、ま、あの近づいてきたということで、 だったら日本産(にほんさん)の卵を買ってみようかっていうのが増えたと思います。

映像説明: オレンジ色(いろ)の棚板(たないた)の青い棚がある作業場。棚には大小の段ボール箱が置かれている。棚の前に青いTシャツを着た作業員が立っていて、近くにオレンジ色(いろ)のフォークリフトのようなものが止められている。白い文字で「味珍味(あじのちんみ)」と書かれた赤い上着を着てグレーのマスクをつけ、髪を真ん中で分けた呉(ウー)社長が、上部が開いた段ボール箱を両手で持ち上げ、移動させる。段ボール箱には10個ずつ白い卵が詰められたパックが入れられている。傍らに黒い上着を着た長い髪の女性が立っている。2人ともマスクをつけている。

ナレーション: また、日本の厳しい衛生管理について小売りのバイヤーも評価するようになってきたようだ。

映像説明: 茶色とベージュの木目調の壁の上部中央に「福」の金色の文字が書かれたひし形の赤い飾りの下に銀色の文字で「AJI‐NO‐CHINMI(あじのちんみ)」などと書かれた立体看板が掲げられている。その前に呉(ウー)社長が立ち、インタビューに答える。 「新紀元卵)」や「FREDS(フレッズ)」などの文字がある白い段ボール箱や茶色の小さい段ボール箱が積まれている。 茶色とベージュの木目調の壁の上部中央に「福」の金色の文字が書かれたひし形の赤い飾りの下に銀色の文字で「AJI‐NO‐CHINMI(あじのちんみ)」などと書かれた立体看板が掲げられている。その前に立つ、呉(ウー)社長が話を続ける。

呉(ウー)社長: やはりあのバイヤーさんは、ま、うん、差別化をするためには、 1つでも、そういう(衛生管理などの)情報が多いところを選んで、店頭のほうに並べてますので、 そういう差別化っていうのは大事になってくると思います。

映像説明: 食品加工工場のなか。右手前の壁際に「金蘭」などと文字が書かれた茶色の袋が重ねて置かれて

。白い衛生キャップをかぶり、黒いスーツを着た男性が、箱台車に積まれた長方形の白や青、オレンジ色(いろ)のプラスチック容器と10段ほどの金属製の移動カートのあいだを通り抜け、調理機器やシンクなどがある奥へと歩いて行く。 10段ほどの金属製の移動カートに置かれた穴のあいた金属トレーに数十個の白い卵が入れられている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 香港の卵市場 新規開拓へ新たな一歩

テロップ: 全農国際香港 鶏卵加工工場

ナレーション: さらに、ことし1月には、香港で初となる、ある専門施設が動き出していた。

映像説明: 白いローラーに挟まれた卵が、回転している円形の機械から伸びたアームに挟まれ、割られる。割られた卵の中身がデジタルの台はかり(だいはかり)にのせられた寸胴鍋に落とされる。

テロップ: 日本産卵(にほんさんたまご)のみを使用

映像説明: 上部が箱形の機械の下に長方形の深さのある鉄板が2列に並んで置かれている。ブラック ジャック 遊び方人物が機械にレバーを両手で2回下げると、箱形の容器の底から下にある鉄板にかき混ぜられた生卵が注がれる。 鉄板に注がれ、加熱される卵を箸で混ぜる水色のゴム手袋をはめた人物の手元。

ナレーション: ここは、香港にあるJA(ジェイエー)グループの企業が設立した、日本産(にほんさん)の卵のみを使用する加工工場。香港では比較的、ちゅう房が狭い店が多く、セントラルキッチンのシステムが一般的だという。

映像説明: 焼かれた卵焼きが載った鉄板がちょうつがいでつながった卵液が入っている鉄板のほうにたたまれ、かぶせられる。かぶせた鉄板が元の位置に戻される。 焦げ目がついた2つの卵焼きを、鉄板から持ち手(もちて)が木製のL字型の金属製の板に移し変えている様子。卵焼きからは湯気があがっている。

ナレーション: 日系の和食チェーン店も増加するなか、こうしたニーズも高まってきたのだ。日本で使われている機器を導入して、日本の卵料理と同じレベルで安定したクオリティーを提供している。

映像説明: 白い壁の部屋。白いワイシャツにダークグレーのジャケットを着てマスクをつけた男性がインタビューに答える。 加工工場内。白い衛生キャップをかぶり、ブラック ジャック 遊び方「日本国産鶏卵(にほんこくさんけいらん)」と書かれた段ボール箱から卵を取り出し、穴の空いた金属製のトレーに移し変えている。 白い壁の部屋。白いワイシャツにダークグレーのジャケットを着てマスクをつけた男性が話を続ける。

テロップ: 全農国際香港 金築 道弘(かねつき みちひろ) 社長

金築(かねつき)社長: 日本(にほん)には、たくさんの卵料理ありますけれども、あの卵焼きやですね、ゆで卵だけでなく、 ラーメンのですね、あの煮卵ですとか、あの温泉卵、さらにはですね、あの茶わん蒸しなんかもあります。 で、なかなかですね、1個1個の商品に関して言うと、非常に、こう簡単なレシピではあるんですけれども、 これをですね、個店のレストランさんで作ろうとすると、なかなかできないっていうのが現状でありまして。

映像説明: 加工工場内。白い衛生キャップをかぶり、ブラック ジャック 遊び方窓のある箱形の機械の扉を手前に開けると中から湯気が吹き出る。 白い衛生キャップをかぶり2,半袖の白い衛生服を着てオレンジ色(いろ)の鍋つかみをはめた男性が、トレーを引き出すと表面につやのある数十個の白い卵が入れられている。

ナレーション: 今後は日系のレストランだけでなく、日本人(にほんじん)がいないローカルの飲食店からの需要も増えていくと見込んでいる。

映像説明: 白い壁の部屋。金築(かねつき)社長がインタビューに答える。

金築(かねつき)社長: より本物に近づけた、あの商品づくりというところで、 あの、このようなですね、工場のニーズが、あの非常に大きくなってるんじゃないかなというふうに思ってます。

映像説明: 飲食店が入っている建物の中。通路の奥にショーケースが置かれた店があり、その前を3人ほどのマスクをつけた人物が歩いている。通路の右側に5枚の葉のロゴのようなものと「別忘了(ビモンリュウ)」と文字が書かれた看板が掲げられた店があり、前にメニューや料理の写真が載った看板が置かれ、壁にも貼られている。「日本鶏卵(にほんけいらん)使用」と書かれた小さな看板が掲げられた小屋の形をしたレジカウンターがあり、その前を通って白いパーカーに黒い服を着て眼鏡をかけた男性とグレーの服に黒いベストを着た女性が店から出てくる。2人ともマスクをつけている。 店内。ピンクの花が咲いた数本の木のオブジェがあり、中央に黒い加熱装置のついた白いテーブルが2台ずつ10ヵ所ほど並べられている。10人ほどの客が食事をしている。

テロップ: 別忘了(ビモンリュウ)

ナレーション: この工場で加工された卵をメニューに使っているという、火鍋料理の店。

映像説明: 白いテーブルの上。ふちがオレンジ色(いろ)の黒い丼鉢に、ごはんに肉と刻まれたネギ、温泉卵がのせられた料理が盛られている。

ナレーション: この店で委託しているのは、温泉卵だ。

映像説明: 仕切りのある火鍋から箸で肉をつかみ、白い小鉢に入っている溶いた温泉卵に肉をからめる。 白い小鉢に入った温泉卵を箸で溶いている様子。

ナレーション: メインの火鍋では、日本のすき焼きのように、溶いた卵をタレにして絡めて食べることができる。このとろみの加減には、温度調整が重要だ。

映像説明: グレーの壁の前。白い長いテーブルで5人の男女が食事をしている。テーブルには2つの火鍋、小鉢、スライスされた生肉(なまにく)が盛られた黒い皿などが置かれている。グレーと黒のストライプ柄の服に黒いベストを着て黒いマスクをつけた女性が客の対応をしている。

ナレーション: こちらは職場の同僚同士でランチに訪れた皆さん。

映像説明: 白い長いテーブルで左手前に座っている黒い丸首の服を着て眼鏡をかけた短髪の男性客がインタビューに答える。

男性客・中国語: 火鍋に使ったり、そのまま食べたり、しょうゆを入れたりもします。

映像説明: 別の白いテーブル。袖口がカラフルな色の紺色の丸首の服を着て眼鏡をかけた短髪の男性客が、白い小鉢に入れられた温泉卵をからませた肉を箸で口に運ぶ。

ナレーション: こちらの男性は、この店で食べる温泉卵の食感が好きだと話す。

映像説明: 温泉卵をからませた肉を食べていた男性客がインタビューに答える。

男性客・中国語: 半熟が好みです。よりいい香りがしますから。

映像説明: 中国語の文章が書かれた白い壁の前。テーブル席で数人の客が食事をしている。グレーと黒のストライプ柄の服に黒いベストを着て黒いマスクをつけた女性が周囲を見渡しながら歩いている。 別の客席。グレーと黒のストライプ柄の服に黒いベストを着て黒いマスクをつけた女性が、茶色や薄い黄色の飲み物が少し入っている黒いキャップのついた2つの容器を左手に持ちながら、食事をしている茶色の丸首の服を着たセミショートヘアの女性客と話をする。

ナレーション: 店長は、製造を委託した理由について、こう話す。

映像説明: 別忘了(ビモンリュウ)の店の前。グレーと黒のストライプ柄の服に黒いベストを着て黒いマスクをつけた店長の女性がインタビューに答える。

テロップ: 別忘了(ビモンリュウ) YOKO(ヨコ) 店長

YOKO(ヨコ)店長・中国語: 加工工場で用意してくれると、こちらの人手による行程が少なくなります。 それに日本食(にほんしょく)のプロなので、調理温度の調節が正確で、 店でいろいろな調理人(ちょうりにん)が作るより品質が安定します。

映像説明: 米気(まいへい)の店内。白いボウタイ襟の白いブラウスを着て眼鏡をかけ、肩まで髪を伸ばした女性客が箸を使い、たまごかけごはんを口に運んでいる。 別忘了(ビモンリュウ)の店内。カラフルな袖口の紺色の丸首の服を着て眼鏡をかけた短髪の男性客が箸を使い、白い小鉢に入れられた溶いた温泉卵に肉をからませ、口に運んでいる。 別のテーブル。グレーの服を着てエプロンをつけた長い髪の女性が箸を使い、溶いた卵をからめた麺を口に運び、カメラに向かって左手の親指を立てて笑みを浮かべる。

ナレーション: 厳しい衛生管理で、加熱しなくても食べられるメニューや繊細な和食に使われてきた卵料理など香港で新たな食文化として広がりつつある、日本産(にほんさん)の卵。

映像説明: 段ボール箱が置かれている倉庫。「先用(せんよう)」と黒いペンで書かれた文字と「日本国産鶏卵(にほんこくさんけいらん) Product of Japan」と書かれた段ボール箱の上に少し小さな段ボール箱が載せられている。小さいほうの段ボール箱をマスクをつけた金築(かねつき)社長が手に取り、中に入っているグレーのトレーに載せられた白い卵をカメラのほう見せる。

ナレーション: 全農国際香港の金築(かねつき)さんは、今後はパンやケーキの生地といった新たなジャンルへの参入も目指していきたいと話す。

映像説明: 通りに面した店。注文カウンターにレジやホットショーケースが置かれ、下にあるショーケースには数種類のパンが並べられている。白い服を着てマスクをつけ、髪を後ろに束ねた女性従業員がトングを持ってレジの近くに立っている。カウンターの前に立っている黒いキャップをかぶり、黒い上着を着た男性が注文カウンターに置かれた白い袋を右手で取り、立ち去る。 通りに面した店。ショーケースに数種類のパンが並べられ、グレーの服を着た長い髪の女性が注文カウンターの前に立っている。 白い壁の部屋。金築社長がインタビューに答える。

テロップ: 全農国際香港 金築 道弘(かねつき みちひろ) 社長

金築(かねつき)社長: 香港の方(かた)、非常に、こう、パンをよく食べられるんですけれど、そういった需要に関しては 日本産(にほんさん)がですね、なかなかというより、ほとんど使われてないっていうのが実態ですので、 日本(にほん)の卵の品質の良いところを、そういったところをPRしてですね、あの是非、あの営業をして、 あの、さらに、たくさんの日本(にほん)の卵が流通できるようにできたらなというふうに思ってます。

映像説明: 薄い黄緑色(きみどりいろ)を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。緑(みどり)を基調とした、中が空洞になった地球儀が回転している。

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