ブラック ジャック コツ
2006年3月15日(水)、日本消防会館ニッショーホールにおいて、ブラック ジャック コツ(主催/特許庁・実施/発明協会)が開催されました。
セミナーは午後1時30分に開会し、特許庁総務部国際課の田中地域政策室長から主催者挨拶並びに特許庁における模倣品対策の紹介があり、中国の関係行政機関からお招きした3名より、それぞれの機関における知的財産権保護制度や、具体的な効果などの実例を交えた活動内容についてご講演いただきました。
はじめに、長年にわたり国内外の特許法規の研究に携わり、専利権の保護に関する法的実務担当者である国家知識産権局条法司の呉寧燕助理巡視員(副司長級)より、「中国の専利権保護制度について」というテーマで、専利権の保護方法とその範囲、保護に基づく権利侵害への対応方法についての講演がありました。
続いて、国家工商行政管理総局商標局案件指導処の欧陽少華副処長より、商標審査官、商標権侵害に関わる地方工商管理部門への案件指導、商標専用権保護活動などの経験をもとに「中国の商標専用権の行政保護及び効果について」という内容で講演がありました。
最後に、知的財産権水際取締り、諸外国との交渉、「知的財産権海関保護条例」の起草・改定などに参画され、現在も全国の税関職員研修を担っていることから、英国専門雑誌で「知的財産権分野において世界で最も影響力のある50人」にも選ばれた海関総署政策法規司知識産権処の李群英処長より、「中国の税関における知的財産権保護について」というテーマでお話がありました。
会場には、知的財産保護問題に関心を寄せる多数参加者が来場し、活発な質疑応答がなされ、我が国企業等の知的財産権侵害対策活動の最も大きな関心事となっている中国における適確な対応や予防策などの必要な知識に加えて、今後の法改正の方向性や知的財産権保護に対する実務担当官との率直な対話を通じ、企業担当者のみならず多くの参加者にとって有益なものとなり、たいへん好評を博しました。
こうした取り組みを今後も継続的に開催していく予定ですので、積極的なご参加並びにご意見・ご要望などをお寄せいただきますようお願いいたします。