お知らせ・記者発表
ジェトロ2023年度「ブラック ジャック ランキング進出日系企業実態調査」の概要 ―アジア・オセアニア編―
2023年11月28日
本調査結果の主要ポイント
景況感はインドで好調、中国で足踏み、ASEANで明暗分かれる
- 1.2023年の景況感は鈍化も、2024年は回復の見込み
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- 2023年の営業利益の黒字割合は62.4%、前年調査(65.6%)から低下。景況感は直近10年でコロナ禍の2020年に次いで悪かった。特に中国をはじめ、北東アジアで落ち込んだ。ASEANでも輸出志向の企業を中心に低迷。他方、インドは現地市場の需要増加に伴い好調だった。
- 2.事業拡大を検討する企業の割合は45.5%、近年横ばい
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- 事業拡大を検討する企業の割合は、インドが75.6%と最も高かった。一方、中国は27.7%で、過去最低となった。
- 3.47.9%が人材不足に直面、生産ライン自動化に75.1%が関心
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- 人材不足は専門職、IT職、管理職で深刻とする回答割合が特に高かった。
- 賃金上昇の見込みはインドで高止まり。中国やASEANでは前年並みの水準。
- 生産ライン自動化に取り組む背景は、主に生産の高度化と人件費上昇。一方、自動化を扱える人材の確保が障壁になっている。
- 4.市場開拓では地場企業、富裕層向けを強化する方向
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- B to Bのターゲットは、現在は進出日系企業、将来は地場企業とする企業の割合が高かった。B to Cのターゲットは、主に中間層だが、将来にかけて富裕層を狙う企業の割合が増加。
- 進出先における競争相手は、地場企業、日本企業ともに6割超え。ASEANの製造業では中国企業との競争も激化。
- 5.脱炭素への取り組み、人権への認識は中小企業も含めて進展
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- 脱炭素への取り組みを行う企業は41.2%、実施予定も含むと75.8%で、2年連続で上昇。サプライチェーンでの人権問題を経営課題と認識する企業は80.0%と、前年から大幅に上昇。
本調査について
実施方法 | アンケート調査(オンライン配布・回収) |
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実施時期 | 2023年(令和5年) 8月21日~9月20日 |
アンケート送付先 | 北東アジア5カ国・地域、ASEAN9カ国、南西アジア4カ国、オセアニア2カ国の合計20カ国・地域に進出する日系企業(1万4,018社) |
有効回答数 | 有効回答数4,982社、有効回答率35.5% |
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ブラック ジャック ランキング・アジア大洋州課 (担当:庄、山口、深津)
Tel:03-3582-5179
ブラック ジャック ランキング・中国北アジア課(担当:小宮、嶋、廣田)
Tel:03-3582-5181