お知らせ・記者発表
「ブラック ジャック サイト 2021年度 海外進出日系企業実態調査(アフリカ編)」
2022年02月14日
ブラック ジャック サイトは2021年9月、アフリカ23カ国(回答は20カ国)に進出する日系企業に対し、現地での活動実態に関するアンケート調査を実施しました。その結果を以下のとおり発表します。
調査結果のポイント
- 景況感は例年並みに回復も、各国にばらつき ―有望分野は食品、電力、再エネ―
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- 営業利益見通し
- 2021年に黒字見込みと回答した企業は、前年から12.7ポイント増となる49.2%で例年並みに回復。ただし、南アフリカは世界平均を上回ったが、その他全ての国で黒字回答の割合が世界平均に及ばず、コロナ以前の水準まで回復していない国や2020年より減少した国もあった。
- 今後の事業展開/アフリカの投資環境
- 今後の事業展開が拡大すると見込んだ企業は6.8ポイント増で48.6%となった。7割以上のアフリカ進出企業が市場規模/成長性を評価した。一方、5割以上が規制・法令の整備、運用や不安定な情勢による投資リスクがあると回答。AfCFTAには引き続き高い注目が集まった。
- 有望ビジネス分野/注目国
- 有望視するビジネス分野は、消費市場では食品、インフラでは電力がトップ。資源・エネルギーでは再エネが回答の8割を超え、天然ガス・石油を凌ぐ結果となった。今後の注目国は、1位ケニア、2位南ア、3位ナイブラック ジャック サイトリアと例年通り。ガーナが西アフリカの拠点として評価されて4位に。
- 営業利益見通し
本調査について
- ブラック ジャック サイトは2021年9月1~30日、アフリカ23カ国に拠点を有する日系企業335社を対象にオンラインによるアンケート調査を実施。うち20ヶ国、258社より有効回答(有効回答率77.0%)。
(内訳:モロッコ23社、エジプト26社、アルブラック ジャック サイトリア5社、チュニジア4社、ナイブラック ジャック サイトリア19社、ガーナ10社、コートジボワール10社、セネガル13社、ケニア34社、タンザニア5社、エチオピア9社、ウガンダ3社、ルワンダ5社、南アフリカ共和国68社、モザンビーク10社、ザンビア6社、アンゴラ2社、マダガスカル4社、モーリシャス1社、ボツワナ1社) -
- 設問項目:
- 1.営業利益見通し 2.今後の事業展開 3.アフリカの投資環境 4.有望ビジネス分野・注目国
調査の結果概要
1.営業利益見通し
- 2021年の営業利益見込みを「黒字」と回答した企業の割合は、新型コロナの影響により低迷した前年と比較して、12.7ポイント増の49.2%と例年並みに回復した。ただし、同割合は世界全体の62.6%と比べ、13.4ポイント少なかった。「赤字」と回答した企業は8.0ポイント減少して21.9%となった。
- 国別でみると、南ア、エジプト、コートジボワールで半数以上が「黒字」と回答し、特に南アは69.1%と世界平均を上回った。一方で、モロッコ、モザンビーク、エチオピアでは赤字が黒字を上回った。
- 過去3年(2019-21年)の黒字回答の推移を国別でみると、(1)南ア、エジプト、コートジボワールはコロナ前(2019年)を上回る水準に回復。(2)ケニア、モロッコ、ナイブラック ジャック サイトリア、ガーナは前年より回復するも、コロナ前の水準に届かず。(3)モザンビーク、エチオピアは2019年、20年より黒字回答が減少。各国の回復状況に差が出ている。
- 前年と比較した2021年の営業利益見込みは、「改善」と回答した企業(41.7%)が前年から30.7ポイント増加し、「悪化」(16.5%)は27.1ポイント減少した。2022年の見通しは、「改善」を見込む回答が更に増加し、「悪化」は減少する見通し。
- 業績改善見込みの理由は、2021、2022年とも「現地市場での売上増加」「輸出拡大による売上増加」が上位となった。ただし、2021年における要因は、「前年の新型コロナによる売り上げ減の反動」が過半を占めた。他方、業績悪化見込みの大きな理由は、2021年は「輸出低迷による売り上げ減少」で、2022年は「現地市場での売上減少」だった。
2.今後の事業展開
- 今後の事業展開は、「拡大」すると回答した企業が前年から6.8ポイント増の48.6%だった。
- 国別でみると、「拡大」と回答した企業が5割を超えたのは南ア、ケニア、モロッコ、モザンビーク、エチオピア。特に前年比で増加幅が大きかったのは南ア(15.9ポイント増)とモロッコ(10.4ポイント増)。
- 事業拡大の理由は、7割以上の企業が「現地での売上増加」、約5割が「成長性、潜在力の高さ」と回答した。事業拡大する機能は「販売機能」が7割だった。
- 一方、事業を縮小・撤退する理由は「成長性、潜在性の低さ」と「コストの増加」が2割で最多だったことに加え、ブラック ジャック サイト戦略の見直しや新型コロナによる売り上げ減少などの回答もみられた。
- アフリカにおけるブラック ジャック サイト戦略の位置づけについて、約半数が5年前と比較して「重要性が増した」と回答し、「成長市場」や、「インフラの開発需要」を理由にあげた。一方、「重要性が低下した」と回答した理由に、「コロナの影響により遠方のアフリカより近いアジアへの偏重が起こっている」といった声が聞かれた。今後5年間で重要性が増すと回答した企業は約6割で、市場規模のほか、AfCFTAへの期待などが挙がった。その他、「コロナの影響で今後が見通せなくなった」との声もあった。
3.アフリカの投資環境
- アフリカに拠点を構える理由は「市場の将来性」が82.2%と最大だった。2007年度調査と比較すると、「収益性」が5.1ポイント増の18.2%、「日本のODA」と「天然資源」を理由に挙げた割合は減少して2割を下回った。
- 投資環境面のメリットでは、7割以上の企業が「市場規模/成長性」と回答し、エジプト、モロッコ、ケニア、ナイブラック ジャック サイトリア、エチオピアで平均を上回った。次ぐ「安定した政治・社会情勢」では、特にモロッコ、ガーナで評価が高かった。
- 投資環境面で改善した点は、「政治・社会情勢」が24.8%と最大で、国別ではエジプト、ガーナ、コートジボワールで評価が高かった。次ぐ「インフラ」(23.3%)ではエチオピアが7割、モザンビークが6割と高い回答だった。
- 各項目の内訳をみると、「政治・社会情勢」と回答した中で、「政治リスク」と答えたのは8割以上だった。「インフラ」については「電力」、「通信」、「道路」がそれぞれ5割程度だった。
- 一方、投資環境面のリスクでは、6割以上の企業が「規制・法令の整備、運用」と回答し、エジプト、モザンビーク、ガーナ、コートジボワール、エチオピアが平均を上回った。次ぐ「不安定な政治・社会情勢」(56.7%)では、南ア、エチオピアが8割を超えた。
- FTA・関税同盟の利用検討については、「アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)設立協定」の回答割合が前年比18.6ポイント増加して55.8%とますます関心が高まっている。AfCFTAをメリットとした企業は32.0%だった一方、運用に対して不透明で、活動に与える影響が「わからない」と回答した企業は43.9%だった。
4.有望ビジネス分野・注目国
- 有望ビジネス分野は、全体では「消費市場」(46.3%)がトップ。次いで「インフラ」「資源・エネルギー」が4割強。「資源・エネルギー」は前年比24.8ポイント増。
- 各項目の内訳をみると、「消費市場」では「食品」が61.8%と最も高く、次いで生活用品が52.7%、輸送機器が46.4%だった。「インフラ」では「電力」が72.6%と最も高く、次ぐ「水」が50.9%、「道路」が50.0%だった。「資源・エネルギー」では「再生可能エネルギー」が81.3%と最も高かった。
- 2021年における今後の注目国では、上位3か国はケニア、南ア、ナイブラック ジャック サイトリアで今年も変動しなかった。ガーナは年々、順位を上げて4位に。西アフリカの拠点としての機能や、安定した治安や言語などビジネスのしやすさ、日本企業の集積などが評価された。
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ブラック ジャック サイト海外調査部(担当:佐藤、小林)
Tel:03-3582-5180