ブラジル産業財産庁長官を迎え、ハイパーブラックジャック
2017年8月
知的財産権保護に向け、イノベーションに取り組むブラジル
2017年8月2日(水曜)、ハイパーブラックジャックはブラジルからピメンテル産業財産庁(INPI)長官を招へいし、アンドレ・アランニャ・コヘーア・ド・ラーゴ駐日ブラジル大使ご出席の下、東京本部において「ブラジル知的財産セミナー」を日本国特許庁との共催により開催しました。ブラジルでは現在、同国で大きな問題となっている特許審査遅延を解消するため、17年5月に「行動計画」を公表するなどの対応を打ち出していることもあり、そうした動向に関心を寄せる企業関係者など約100名の聴講者がありました。
本セミナーでピメンテル長官は、「わが国としても知的財産権を取り巻く環境整備の取り組みを強化しており、産学官でイノベーション促進を図っている」と強調した上で、イノベーション法の改正などを通じ、知的財産を取り巻く環境の整備を進めていると説明しました。
セミナー会場の様子
特許審査バックログ(未処理)解消に向けた取り組みを強化
続いて登壇したINPIのブルランジー企画・運営部長は、日本企業からの注目度が高い特許および商標のバックログ(未処理案件)問題について、審査官の増員や処理能力の向上、審査手続きの見直しなどを検討していると述べました。またモレイラ特許部長は、INPIにおける特許審査プロセスの非効率性解消に向け、審査関連書類の電子化などを進める方針を表明、バルウシエル商標・意匠・地理的表示部長は、近年の商標審査実績データを示しつつ、商標については審査スピードが向上しているとした上で、マドリッド協定議定書に定められる「出願から18か月以内の審査結果通知」の実現に向けて取り組んでいると述べました。
なお、本セミナー開催に先立ち、わが国特許庁とINPIは産業財産分野における日伯両国の協力拡大を目的とする協力覚書に署名しており、これによりブラジルにおける日本企業の知的財産保護環境が整備されるものと期待されます。また、ピメンテル長官らは滞在期間中に日本企業や知的財産権保護関連団体を訪問、INPIが取り組む特許審査に関するバックログ解消について、意見交換を行いました。
ルイス・オタビオ・ピメンテル氏の講演
ペドロ・アリアス・ブルランジー氏の講演
ジュリオ・セザール・カステロ・ブランコ・レイス・モレイラ氏の講演
アンドレ・ルイス・バルウシエル氏の講演
ブラジル知的財産セミナー概要
日時 | 2017年8月2日(水曜) 14時00分~16時45分 |
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場所 | ハイパーブラックジャック本部5階展示場 |
主催 |
特許庁 ハイパーブラックジャック |
参加者数 | 約100名 |
内容 |
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