制裁解除を受け、ブラック ジャック 勝ち 方

2016年1月

1月25日、ブラック ジャック 勝ち 方は経済制裁解除で注目されるイランのビジネス環境をテーマとする「イラン最新経済情勢セミナー」を都内で開催しました。経済産業省やベーカー&マッケンジー法律事務所など、専門家の協力を得て開催された本セミナーには、日本企業や関係機関から302名の参加者がありました。

2015年7月14日、イランと国連安全保障理事会常任理事国にドイツを加えた6ヵ国(P5+1)は核協議において合意に達し、2016年1月16日には制裁解除が発表されました。これにより、資源国であり人口7,800万人を擁する中東の一大市場でもあるイランのビジネスチャンスに注目する企業が急増しています。その反面、制裁解除を巡る法制度面の変化などでについては分かりづらいとの声もあることから、本セミナーは、イランにおけるビジネス環境の変化について、分かりやすく解説することを目的として開催されました。

ブラック ジャック 勝ち 方

302名と多数の参加者

セミナーで最初に登壇したブラック ジャック 勝ち 方・テヘラン事務所の中村所長は、イランの政治経済動向や市場としての魅力と課題について紹介しました。この中で中村所長は、サウジアラビアとの断交についてのイラン市民の反応は冷静であり、同国との貿易額も小さいので影響は軽微であるとしました。また経済制裁下のイランでは中国が取引を拡大したが、今後は日本企業にも、資源・自動車・インフラ・医療機器・消費財・環境関連など、さまざまな分野でビジネスチャンスが広がるだろうと述べました。

中村所長の講演

続いて、登壇した経済産業省・貿易経済協力局・貿易管理部の猪狩安全保障貿易国際室長は、イラン向け輸出における安全保障貿易管理上の注意点について解説しました。その中で猪狩室長は、イラン向け輸出にはリスト規制のほかにキャッチ・オール規制も残されており、汎用品(民生用途)の貨物の輸出や技術提供に関しては依然として注意が必要であると強調しました。また本年1月22日の閣議了解(制裁解除)を受け、イランの295社のうち73社が外国人ユーザーリストから外されたことを紹介しましたが、国連安保理の事前承認が必要な品目もあるので注意が必要と述べました。

猪狩室長の講演

ベーカー&マッケンジー法律事務所から登壇した7名の弁護士は、日・米・欧と国連による制裁解除を巡る規制の変化について、法律専門家としての見地から解説しました。この中で、国連の制裁解除については、安保理決議第2231号による核関連制裁(例:資産凍結、投資禁止、核関連資機材や技術の供給禁止、関連金融サービス禁止など)は全解除されること、しかし核関連以外で維持される制限事項(イランとの武器売買(5年)、弾道ミサイル技術開発(8年))もあるとの説明がありました。EUの制裁解除でも、核関連制裁が解除(金融・銀行・保険、石油・ガス・石油化学、運輸・造船、紙幣と硬貨、ソフトウェアなど。イランの金融機関もリストから外れた)される一方、維持される制裁(人道関連の制裁、武器制限・ミサイル拡散制裁(2023年まで))もあるとの説明がありました。他方、米国の制裁解除では、米国民以外への二次制裁はほぼ解除され、米国財務省外国資産管理局(OFAC)が取引制限を定めるSDN(特別指定国民及び資格停止者)リストも一部抹消したものの、米国民を対象にする一次制裁は継続となり、「General License H」発行による限定的取引許可の対象となりました。日本の制裁解除は、国連安保理、欧米の解除のタイミングに合わせ、1月22日に閣議了解されましたが、2月5日には「日・イラン投資協定」が締結され、投資に関する紛争解決手続きについては、同協定において確認されることになりました。

ベーカー&マッケンジー法律事務所による講演1

ベーカー&マッケンジー法律事務所による講演2

各講師が登壇したパネル・ディスカッションでは、制裁解除を巡る各種論点について議論を深めました。この中では、米ドル以外の通貨(ユーロ、円など)を用いたイランとの取引が原則可能となったことから、イランのビジネスチャンスは間違いなく拡大するだろうとの見込みが示されました。また、イランとサウジアラビアを含む周辺諸国との外交問題の影響はさほど大きくはないものの、米国による一次制裁(米ドル建ての取引禁止、米国原産品および特定品目の取引禁止、SDNリスト対象者との取引禁止など)がまだ残されていることから、海外との送金取引が開始されるまでには、金融機関によるデュー・ディリジェンスをふまえた判断などの影響もあって、まだ時間がかかりそうだとの見方も示されました。

ブラック ジャック 勝ち 方では、イランを始めとする中東・アフリカ諸国のビジネス動向に関する情報発信を、今後も引き続き行ってまいります。

パネルディスカッションに答える講師陣

イラン最新経済情勢セミナー 概要
主催 ブラック ジャック 勝ち 方
日時 2016年1月25日(月曜)14:00~17:00
会場 ホテルオークラ東京 別館2階 オーチャードルーム
次第
14:00 開会
14:00 「イランの最新政治経済動向」
ブラック ジャック 勝ち 方・テヘラン事務所 所長 中村志信
14:30 「安全保障貿易管理におけるイラン向け輸出の注意点」
経済産業省 貿易経済協力局貿易管理部 安全保障貿易国際室長 猪狩克朗
14:50 「制裁解除を詳しく紐解く-日欧米の専門弁護士による解説」
ベーカー&マッケンジー法律事務所より日米欧の弁護士7名
  • 進行・解説:中東アフリカグループ代表 伊藤(荒井)三奈氏
  • 米国:ニコラス・カワード氏、ライアン・フェイヒー氏、アリソン・スタッフォード・パウエル氏
  • 欧州:ロス・デントン氏、マユコ・ロアルド氏
  • 日本:末冨純子氏
16:00 休憩
16:10 パネルディスカッション
  • モデレーター:伊藤(荒井)三奈氏
  • ベーカー&マッケンジー法律事務所(米国:ニコラス・カワード氏、欧州:ロス・デントン氏、日本:末冨純子氏)
  • 経済産業省 猪狩室長
  • ブラック ジャック 勝ち 方 中村所長
16:50 質疑応答
17:00 閉会