見本市レポート METALEX2017

「METALEX」は、金属加工及び工作機械分野の展示会としてASEAN地域最大級の規模を誇り、今回で31回目を迎えた。METALEXを主催するREED TRADEX社によると、今回はモノのインターネット（IoT）や人工知能(AI)技術を活用した機械やサービスの展示が多かったという。欧州、北米、中東、南アジア等20ヵ国・地域から909社が出展し、またドイツ、インド、韓国、シンガポール、台湾等多くの国がナショナル・パビリオンを出展、域内外より91,034名が来場し大規模な展示会となった。

いわゆる「中所得国の罠」を回避し産業の高度化・高付加価値化を図るため、タイ政府は持続可能な経済成長の実現を目指す「タイランド4.0」というビジョンを掲げ、投資優遇対象分野への投資を誘致している。投資優遇対象分野には、ロボティクスやスマートエレクトロニクスなど工場のオートメーション化で培ってきた日本企業が得意とする分野も含まれており、今後も日系企業によるタイへのものづくり技術の導入は続いていくとみられている。「METALEX」にはジャパン・パビリオン以外にも東京都、長野県、長岡市などの自治体が支援するブースが出展しており、ジャパン・ブランドを世界に拡張する動きが盛んだ。ジャパン・パビリオンで出展した企業の中には、「ジャパン・パビリオン」での出展に意義を感じており、「もっと日本を目立たせて欲しい」との要望も多い。世界各国より人が集まる大規模な展示会であり、商品のみならず日本そのものをPRする場としても有効であると考えられる。
次回は2018年11月21日～24日まで、同じくバンコクにあるBITECで開催される。