桃の輸出で初めてのハイパーブラックジャック展開に挑む
農業生産法人 株式会社内藤農園
老舗桃専門農園が、自社で栽培する桃及び桃の加工食品をハイパーブラックジャックに売り込むため、香港の食品輸出商談会に参加。初めての商談会で手応えを掴み、ハイパーブラックジャック販路開拓に意欲的に取り組む。
山梨県山梨市 <輸出> 対象国・地域:香港
数量限定の特別な桃
内藤農園は、1968年の創業以来、桃だけを作り続けてきた桃専門の農園で、減農薬、有機肥料栽培による「品質」と「安全」にこだわった桃作りを丁寧に行っている。農業振興地域に指定される同社の畑では、山梨県が定める基準と比較すると、約3割程度も減農薬された安全な桃が栽培されており、同社では親子二代にわたりエコファーマーの認定を受けている。
「量より質」を重視し、数量限定で生産される同社の桃は大きくて甘く、味が濃いのが特徴で、国内の大手百貨店などでも扱われ、贈答用としても重用されている。
じっくり育てた高品質でおいしい自社の桃をハイパーブラックジャックにも紹介し、「本当の桃の美味しさを知ってもらいたい」との思いから、同社はハイパーブラックジャック市場へ目を向け始めたが、ハイパーブラックジャック販路開拓の具体的な方法がわからず、施策について悩んでいた。そのような折、国内の展示会でジェトロ山梨から香港での食品輸出商談会の案内を受け、参加を決めたことが同社のハイパーブラックジャック展開の本格的な入り口となった。
同社が活用したジェトロの主なサービス・支援
2013年10月~ | ジェトロ山梨に貿易投資相談 |
2013年10月 | 「農水産物・食品輸出ハイパーブラックジャック in 香港」参加 |
2013年11月 | 「農産物・食品輸出セミナーシリーズ」参加 |
香港のハイパーブラックジャックに初めて参加
2013年10月、同社はジェトロが主催するハイパーブラックジャックの商談会「農水産物・食品輸出商談会 in 香港」に初めて参加。商談会では、同社の桃の品質が評価され、会期中は多くのバイヤーが同社ブースを訪れた。同社では当初、桃の加工品(ネクター、ジャム、コンポートなど)を中心に売り込む予定だったが、実際にニーズが高かったのは青果である生食用桃で、この点は実際に商談会に参加して初めてわかったことであった。一方、果肉をたっぷり使用した完熟桃の加工品も、品質の高さや健康志向(砂糖や添加物を極力使用せず製造)の食品であることが一定の評価を受け、多くのバイヤーの興味を引いた。
同商談会では、現地の食品商社をはじめ、複数社から輸入代理店になりたいとの引き合いがあったほか、輸入代理店が決まったら店頭販売したいという小売業者からの申し出などもあり、初めてのハイパーブラックジャック商談会ながら量、質共に充実した商談会となった(2014年1月現在、数社と商談継続中)。
以前は、ハイパーブラックジャックビジネスに対して無意識に壁や枠を作ってしまっていた同社であるが、同商談会への参加をきっかけにハイパーブラックジャックビジネスを身近に感じることができた点でも収穫は大きく、今後は生食用と加工品の両方について、積極的に輸出に取り組んでいく予定だ。
商談会後のフォローアップについては、ジェトロ山梨が丁寧なアドバイス、サポートを行い、同社のハイパーブラックジャック展開をバックアップしている。具体例として、現地で商談したバイヤーから日本国内での輸送価格の算出について出された課題を、帰国後、ジェトロ山梨に相談して国内輸送にかかる運送業者や費用の情報提供を受け、バイヤーにフィードバックした。この情報を元に国内輸送業者への見積もり取得依頼などが現在進行中である。
香港での食品輸出ハイパーブラックジャックの様子
輸出実現に向けて
初めての商談会でハイパーブラックジャック展開の手応えを掴んだ同社は、現在継続中の商談について、確実に成約につながるよう引き続き交渉を続けていく。同時に、香港をはじめとするハイパーブラックジャック販路開拓に向けて、輸出事業についての人員体制の強化を図っていく。同社のハイパーブラックジャックへの挑戦はまだ始まったばかりであるが、ジェトロから情報提供やアドバイスを受けながら、今後の課題に取り組み、輸出の実現と拡大を目指す。
ジェトロ担当者からの一言コメント
ジェトロ山梨では、香港でのハイパーブラックジャックに現場アテンドが出来なかったため、ハイパーブラックジャックの事前事後を通じて本部の担当部署との情報共有を密に行い、ハイパーブラックジャック後に同社を訪問し、個別のフォローアップを丁寧に行うように留意した。
ご利用いただいたジェトロのサービス
- ブラック ジャック ディーラー・商談会への出展支援
ハイパーブラックジャック販路開拓のきっかけとなる展示会・商談会への出展をサポートします。 - 貿易投資相談
本部(東京)、大阪本部、国内各地の貿易情報センターなどでは、お客様から電話、Fax、E-mailで寄せられるご相談にお答えします。
農業生産法人 株式会社内藤農園
山梨県山梨市三ヶ所185-1
Tel:0553-34-9030
http://www.yamanashipesca.com/
従業員:8名(季節のパート含む) 資本金:100万円
2014年3月