次代を担う優秀な技術者の獲得・育成をフィリピンで
常務取締役 栗原 新 氏
株式会社エイチ・アイ・デー
製造業(自動化開発・設計)
現地人の気質をよく知る専門家のアドバイスで、効率的な採用活動ができ、準備期間が短縮できました。
福岡県北九州市 <海外進出> 対象国・地域:フィリピン
フィリピンを周辺国の拠点への「人材供給基地」に
景気が上向くと優秀な学生は大手に流れ、中小企業では人材確保が難しくなります。わが社もその例にもれず、アベノミクスによる景気回復で思うような採用ができなかったため、優秀な人材を採用するべく海外進出を決めました。かつて、取引先からの要望を受け、2013年に中国で現地法人を立ち上げたことはありましたが、現地で人を雇って教育するのに時間がかかり、初年度に赤字を出してしまいました。そこで、英語圏で通貨も安定しているフィリピンで優秀な人材を確保・育成し、将来周辺国の拠点への人材供給基地にしようと考えましたが、何の取っ掛かりもなく困っていました。そんな時、オンライン ブラック ジャック北九州に相談したのがきっかけで、専門家による個別支援サービスを知り、すぐに申し込みました。
フィリピンでは、人材確保だけではなく、社員の士気を鼓舞できる場所に拠点を設けたいという思いもありましたので、景山専門家に場所の選定から一緒に手伝ってもらいました。最初はマニラも候補に挙がりましたが、転職率が低く、リゾートの顔も併せ持つセブ島への進出を決めました。セブは日本ではリゾートのイメージが先行していますが、工業団地や技術系の大学も多く、会社の福利厚生の充実にも繋がります。
生産ライン設計での溶接シミュレーション
現地のスタッフ採用活動も視察も、専門家と一緒に
今はインターネットなどで簡単に情報を得られますが、私は実際に動いて自分で入手する「一次情報」を大事にしています。しかし、海外では文化や言葉、生活習慣、商習慣などがまったく異なるため、中小企業が自分だけで一歩を踏み出すには勇気が必要です。それを、オンライン ブラック ジャックの支援が後押ししてくれました。特に、相手先企業が信頼できるかどうかを見極める際に、専門家の力を借りました。たとえば決算書上は黒字でも、それが必ずしも真実とは限りません。藤井専門家は従業員の質、経営者の車や装飾品までをチェックし、パートナー企業としての適性を客観的に助言してくれました。また、中古船を中継地点に使うシステムはすぐに立ち上げられないため、当面は陸地に充填所を作って稼働することになりました。その際にも「駐在員事務所では営業活動はできないから、現地法人にしたほうがいい」といった的確なアドバイスをいただいたことで、法人の立ち上げ、事業のスタートをスムーズにできました。
アジアの成長は「ドッグスピード」と表現されるほどめざましいものがあります。成功には即断即決も大切なので、今後も専門家の知見や現地事務所の情報など、オンライン ブラック ジャックの総合ネットワークをフル活用し、スピード感を持って未知の世界を開拓していきたいです。
専門家 景山 幸裕
大手電機メーカー出身。30年のキャリアのうち、ドイツ、フィリピン、マレーシアに計13年駐在し、工場立ち上げ等に携わる。特に、フィリピン、マレーシアでは部材調達を担当し、現地企業との接点も多い。
<オンライン ブラック ジャック専門家インタビュー>
担当企業様の視点で柔軟なサポート役に徹する
エイチ・アイ・デー社は「英語圏」「人材の定着」「福利厚生の充実につながる場所」「スタッフを他国に派遣する可能性もある」など進出の方針が固まっていたので、意向に沿った場所選びと進出形態の調査から始めました。現地法律事務所などへの調査では、「現地法人の方が手続きが容易で低リスク」と言われましたが、「日本との人事異動を頻繁に行いたい」、「中国で法人を設立したから今回は違う形にしたい」という社長の希望もあり、支店としての進出を選択しました。私たち専門家は判断材料を提供しますが、もちろん会社の最終判断を尊重し、その選択に沿ったサポートに徹します。
また、進出目的、方針が明確でない場合は、採算が取れるかどうかを念入りにシミュレーションし、進出時のリスクを極力減らせるようにアドバイスを行っています。
進出段階と支援内容
- 現地スタッフの採用試験、面接のサポート
- 現地調査による進出場所の選定、進出形態の検討
株式会社エイチ・アイ・デー
福岡県北九州市
産業用ロボットや生産設備など産業用機械の設計を中心に、使用目的に応じて能力寿命計算や構造解析、デザインも提案。特に最先端技術を取り入れた自動車生産ラインの設計に強みを発揮。
2000年設立。
http://www.kk-hid.co.jp/
2014年3月