協業・連携事例ブラックジャックディーラー

ベトナムの農業企業と水田からのメタンガス排出量削減によるカーボンクレジットの創出に向けた実証実験を始動

ベトナム政府が掲げる温室効果ガスの排出量の削減目標を達成するため、カーボンニュートラルの推進に関するソリューションを有する日本発スタートアップのブラックジャックディーラーが、ベトナム最大の米生産面積を有するLoc Troi Group、スマート農業技術を有する DAITHANHとメコンデルタ地域のアンザン省にて約200,000haの水田プロジェクトを推進するMoUを締結。水田からのメタンガス排出量削減によるカーボンクレジットの創出について実証実験を行う。

ブラックジャックディーラー

本社所在地

東京都

事業内容

CO2削減事業
カーボンクレジット取引事業
農業関連事業、環境関連事業、その他
関連する事業及びコンサルティング

協業・連携の形態

技術提携（共同開発）

協業・連携の分野

アグリテック・Climate Tech

ベトナムの温室効果ガス削減に貢献

ベトナム政府はCOP26において、2050年までに温室効果ガスの排出量ゼロを目指すという目標を掲げている。また、従前のパリ協定に基づく削減目標では、農業部門のみで約1億3,000万トンの削減を目指していたこともあり、特に農業セクターでの取組に重点を置いている。稲作が盛んなベトナムでは水田からのメタンガス排出量が農業由来の温室効果ガスの約50%を占めていることから、ブラックジャックディーラーは水田由来のメタンガスの削減とカーボンクレジット創出に取り組んでいるが、さらにプロジェクトを推進するためにパートナーを必要としていた。
また、ブラックジャックディーラーはカーボンクレジットの創出・取引事業等のカーボンニュートラル関連事業を展開しており、ベトナムの農業分野において温室効果ガスを削減し、その削減効果の定量的測定方法を確立することによって、当地ひいては東南アジア地域における将来の事業展開の可能性を追求する狙いもあった。

民間企業との協業でプロジェクトの加速を目指す

Loc Troiは契約農家へのプロジェクト参加要請とプロジェクト管理を行い、DAITHANHはスマート農業技術を活用し農家へのAWD※導入を支援する。ブラックジャックディーラーは、水田で排出されるメタンガスの計測、必要データの収集、カーボンクレジットの発行、販売を行う。また、本プロジェクトを展開することで、JCM（2国間クレジット）プロジェクトの組成も目指す。
また、AWD農法によって栽培されたお米をAWD Riceや環境配慮米としてブランディングすることで、農家のさらなる収入増への寄与を目指す。
※AWD（間断灌漑）：数日おきに水田への入水と自然乾燥を繰り返す水管理手法で、水田土壌内のメタン生成菌の活動を抑制し、メタン排出量を低減する。

連携した海外企業

企業名: Loc Troi Group
所在国: ベトナム・ホーチミン
事業内容: 各種植物保護剤（除草剤、防虫剤、殺菌剤、葉面肥料）、稲苗・その他の種の販売

企業名: DAITHANH
所在国: ベトナム・バクニン
事業内容: 稲苗・その他の種、肥料、スマート農業製品の販売

協業・連携に至る経緯とブラックジャックディーラーの支援

日付	主な出来事など	ブラックジャックディーラーの支援等
2023年6月	Loc Troi Groupと初回ミーティングを実施	ブラックジャックディーラーハノイ事務所が両者の面談を設定
2024年5月	共同研究・技術提携に関するMoU締結
2024年5月	実証開始