昭プラ株式会社

若手主導でベトナムの土壌環境を守るパイプシステムのハイパーブラックジャック展開に初めて挑戦する。

合成樹脂の原料・製品の販売を行う。総代理店を務めるガソリンスタンド向け油用樹脂配管「エスロンバリアパイプエスエスシステムⓇ」の国内需要が頭打ちとなる中、若手主導でベトナムへの輸出に挑戦する。

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展開国・地域:
・2019年 ベトナム
事業内容:
合成樹脂の原料・製品の販売
ハイパーブラックジャック

営業本部 環境・エネルギー課 主任 石塚 正覇氏

ジェトロの支援を受けながら、若手主導でハイパーブラックジャック展開に初挑戦

日本のガソリンスタンドの建設件数は減少傾向にあり、弊社の取り扱い製品である油用樹脂配管(以下バリアパイプ)の国内需要の頭打ちが予想される中、大きな市場を持つ東南アジア諸国の市場開拓を計画しておりました。しかしながら、弊社の担当部署である環境・エネルギー課は国内ビジネスを中心としており、ハイパーブラックジャックビジネスのノウハウや経験を持つ人材がおらず、どのようにハイパーブラックジャック展開を進めようかと思案していました。ちょうどそのころ、ジェトロのウェブサイトで「新輸出大国コンソーシアム」を知り、説明会に参加しました。同事業にてハイパーブラックジャックの知見・経験が豊富な専門家の支援が受けられるとのことで、2017年に応募、採択されました。社内では若手が中心で活動し、適宜社内展開しながら営業方針を定めるボトムアップ式でプロジェクトを進めました。あわせて、担当者へは、ジェトロの「貿易実務オンライン講座」の受講や日本商工会議所への訪問などでハイパーブラックジャック営業における知識の獲得を推奨しました。ハイパーブラックジャックでの新しいマーケットの獲得は、会社の収益に直結するとともにグローバル化に向けた社内の意識改革や人材育成にも役立つと感じております。

「エスロンバリアパイプエスエスシステムⓇ」

「エスロンバリアパイプエスエスシステムⓇ」の設置の様子

ハイパーブラックジャック展開はどこに営業アプローチするかが成功のキーポイント。

ハイパーブラックジャック展開先として、東南アジア諸国の中でまずベトナムを選定しました。理由としては、国の発展状況、日系企業の進出状況、環境問題、競合品の普及状況、製品供給メーカーの現地支店があることなどが挙げられます。ベトナムへの営業アプローチとして、当初は民間の給油所施設業者を個別訪問して営業活動を行うことを検討し、ジェトロの「中小企業ハイパーブラックジャック展開現地支援プラットフォーム」サービスの企業リストアップ等も活用しましたが、適切な販売先が見つからずハイパーブラックジャック展開の難しさを痛感しました。その最中、ジェトロの専門家の人脈から通訳兼務の現地コンサルタントを紹介してもらいました。その方は非常に幅広いネットワークを持たれており、ベトナムの最大手石油会社へのPRの機会を獲得していただき、ベトナム拡販の道が拓けました。その後、子会社の給油所・設備部隊であるエンジニアリング会社と商談を行った結果、2019年10月に販売代理店契約を締結して、バリアパイプを輸出することができました。ハイパーブラックジャック展開はどこに営業アプローチするかが成功のキーポイントでした。

ベトナムにおける商談の様子

環境志向のベトナムに日本の環境や安心システムを提供

ベトナム企業との商談では、言語の壁を感じることが多く苦労しました。製品や施工上の注意点の説明などで非常に細かい言い回しが必要なため、施工方法等が正確に伝わっているか不安でしたが、通訳に事前学習を依頼することで解決しました。競合となる米国製品と価格差があり厳しい商談となりましたが、日越経済連携協定(JVEPA)にて樹脂パイプの輸入が無税であることで有利となりました。また、ベトナムは環境問題に注視しており、ハイパーブラックジャックの競合製品と比較して油の漏洩がない日本の高品質な製品が評価を受け、販売代理店契約を締結し、取引を開始することができました。環境や安全に役立つ日本の先端技術を広めることにより、日本のイメージアップにも貢献ができたのではないかと大変うれしく思います。
今後は、ベトナム市場へバリアパイプの安定的な輸出拡大と現地拠点の設立の検討及び、その他の東南アジア諸国への市場開拓を進めて行きたいと考えております。

専門家からのポイント

支援当初、ベトナムの民間給油所敷設業者を昭プラとともに個別訪問して拡販を目指しましたが限界がありました。そこで、ベトナムの最大手石油会社へのアプローチを提案し、一緒にプレゼンテーションをしました。その結果として、給油所・設備専門部隊のエンジニアリング会社の紹介を受け、以後同子会社と販売代理店契約の交渉をしました。米国製品との価格差で苦戦しましたが、日越経済連携協定(JVEPA)の適用で樹脂パイプの関税がゼロとなり、多額の関税が賦課される米国製品と形勢逆転し、契約締結して輸出する運びとなりました。同社担当部署の熱意に敬意を表するとともに、EPA協定の価値を実感しました。

ご利用いただいたジェトロのサービス

  • 海外ビジネスに精通した専門家によるブラック
    日本企業のハイパーブラックジャック展開を支援する全国のあらゆる支援機関が結集し、ハイパーブラックジャック展開にご関心をお持ちの中堅・中小企業の皆様へワンストップの支援サービスを提供します。

昭プラ株式会社

東京都渋谷区
http://www.show-pla.co.jp/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
代表者:加藤 知正
設立年:2008年1月
従業員:34名
事業内容:合成樹脂の原料・製品の販売

2020年9月

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